3年6カ月ぶりに顔を合わせた日中韓3カ国首脳は、歴史認識と北朝鮮の核問題では温度差を露呈させたが、「3カ国首脳会議の定例化」を宣言し、政治・経済・社会・文化など各分野における協力拡大を約束した。
朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三・日本首相、李克強・中国首相は1日午後2時頃、首脳会談が開かれた大統領府の迎賓館2階会議場に一緒に入場し、三角形のテーブルの各中央に座った。朴大統領は、決然とした意志を明らかにしたり、経済に関連する重要な行事によく着ていた赤いジャケット姿だった。朴大統領は、冒頭発言で「今日の首脳会談は本当に大切な機会であり、国内外の高い期待と変化する北東アジア環境を念頭に置きながら議論を深められることを願っている」と述べた。安倍首相は両手を机の上に置き朴大統領の発言に耳を傾けていた。続いて発言した安倍首相が「私たち3首脳自らが政治的モメンタムや推進力を与え、3カ国の協力の新しい一歩を踏み出したい」と述べると朴大統領がメモを取った。李克強首相は「中国には『歩かなければ到着できず、仕事をしなければ、成功できない』という諺がある」とし「会議の開催自体が喜ばしい第一歩」だと評価した。3カ国首脳は友好的な雰囲気で協力方案を議論し、争点をめぐる議論もなく、決められた時間内に会談を終えだと、大統領府は伝えた。
3カ国首脳は引き続きソウル・小公(ソゴン)洞のロッテホテルで開かれた「韓中日ビジネスサミット」に参加し、約400人の企業人に会った。朴大統領は、韓中日自由貿易交渉の加速化と3国間の貿易投資拡大の必要性を強調した。大統領府はビジネスサミットを契機に開かれた韓中日の一対一のビジネス商談会で、韓国企業107社と日本や中国のバイヤー76社が参加し、14件(2200億ウォン=約233億2000万円)の契約が締結されたと明らかにした。
朴大統領は同日の夕方、安倍首相と李克強首相をはじめとする3カ国の代表団を招待して歓迎晩餐会を開いた。ソウル・三清(サムチョン)洞の国立現代美術館ソウル館で開かれた歓迎晩餐会には、3カ国の「協力とパートナーシップ」というメッセージが込められたと、大統領府は明らかにした。晩餐会場には韓国と日本、中国の伝統的な絵画と、現代の情報技術(IT)を融合させたメディアアート作家の作品が展示され、3カ国の子どもたちが庁舎提灯を手に持って、それぞれの国の代表曲である「トラジ節」、「ふるさと」(日本)、「茉莉花」(中国)を一緒に歌った。また、3カ国の伝統弦楽器であるコムンゴと琴(日本)、箏(中国)に「舟歌」(韓国)、「ソーラン節」(日本)、「漁歌」(中国)なども演奏するなど、文化イベントを通じて“協力”を強調した。晩餐会場には、お皿を置くと、メニューの説明が出てくる「メディアテーブル」を配置した。朴大統領は晩餐会で「私たち3カ国が共有している協力の文化と共生の精神で一緒に力を合わせていけば、北東アジアの平和と繁栄の大きな礎になるだろう」と述べた。朴大統領は、「『雨降って地固まる』という格言は、3カ国で同様に使われている。私たちの共同の努力で3カ国間の信頼と協力の実践を雨降った後の地のように固めることができる」と3カ国の関係改善への期待を示した。
韓国語原文入力: 2015-11-01 21:20