本文に移動

韓国三陟市で原発誘致賛否を問う住民の自主投票実施へ

登録:2014-09-01 22:38 修正:2014-09-02 08:51
国と市選挙管理委員会は「原発は国家事務」と拒否
三陟核発電所反対闘争委員会などの市民団体が27日、三陟市選挙管理委員会前で記者会見を開き、原発誘致撤回の住民投票を受け入れるよう求めている。三陟核発電所反対闘争委員会提供//ハンギョレ新聞社

 原子力発電所の誘致に対する住民たちの賛否を問う国内初の住民投票が、政府と選挙管理委員会の拒否によりついに失敗に終わった。江原道三陟(サムチョク)市民は、100余りの市民社会団体が参加する住民投票推進機構を設け、住民たちの意向を直接確認することにした。

 三陟市選挙管理委員会は1日、会議を開いて三陟市の住民投票要求に対して「原子力発電所は国家事務であり、住民投票対象に該当しない」と決めた。三陟市選管委は「住民投票法第7条に“国家事務に属する事項は住民投票の対象でない”と明示されており、住民投票の対象に関する担当責任解釈権限を持つ安全行政部も、原子力発電所は国家事務であるため住民投票の対象ではないという内容の公文書を送ってきた」と明らかにした。

 これに先立って三陟市議会は、26日に開かれた臨時会で三陟市が提出した「原子力発電所誘致申請撤回のための住民投票同意案」を全員一致で通過させ、三陟市選管委の決定だけが残った状態であった。選管委の決定により当初10月初めに予定されていた住民投票法による住民投票は失敗に終わった。

 反核を公約に掲げ当選したキム・ヤンホ三陟市長は直ちに反発した。キム市長は報道資料を出して「住民投票を通じて住民の正確な意思を確認しようとしたが、法律的判断と解釈権限を持つ憲法上の独立機関である選管委が、原発建設の当事者である政府の意見により住民投票事務を放棄した」と批判した。

 三陟市は法律検討の結果、原子力発電所建設は安全行政部の解釈どおり国家事務であることは事実だが、「原発誘致の申請と撤回」は地方事務であると判断し、住民投票を推進してきた。2012年10月に石炭火力発電所の誘致を推進した慶尚南道南海(ナムヘ)郡も住民投票を実施し事業を白紙化した。

 三陟市議会のチョン・ジングォン議長は「今回の住民投票は原子力発電所誘致に対する住民たちの直接意思を問う国内初の住民投票だった。市議会までが全員一致で通過させた住民投票要求を選管委が拒否したことは、住民たちの自律性を妨げる措置」と話した。

 市民たちは今月中旬に100余りの市民社会団体が参加する「三陟原子力発電所白紙化汎市民連帯」(仮称)を結成し、自主的に選挙管理委員会を設けて住民投票を行う態勢だ。

 汎市民連帯の結成を推進している市民のチェ・スンチョル氏は「(放射性廃棄物)廃棄場問題で疲弊した全羅北道扶安(プアン)郡でも、2004年に市民が自主的に住民投票を実施して廃棄場を阻止した。市民の募金とボランティアを通じて費用問題を解決すれば、10月中旬には住民投票ができるだろう」と話した。三陟市選管委関係者も「住民投票法に基づく住民投票は実施できないが、市民が自主的に賛否投票などを行うことを妨げる根拠はない」と話した。

 イ・グァンウ三陟原子力発電所白紙化闘争委員会企画広報室長は「三陟原子力発電所は前市長が96.9%が賛成したというねつ造された誘致賛成署名簿を根拠に推進された。政府も原子力発電所の建設は“住民の受容性”が重要だと話しているが、住民投票は妨害している。民間主導で住民投票を実施し、原発反対が多い結果が出ればこれを根拠に反対闘争に乗り出す」と話した。

 三陟市民は1993年8月29日に大規模原発反対決起大会を開くなど、原発反対運動を行って1998年末に徳山(トクサン)原発建設計画の取り消しを引き出したことがある。これを記念して三陟市民は1999年末、原発建設予定地であった近徳(クンドン)面徳山里に原発白紙化記念塔を建て「8・29記念公園」を作った。

三陟/パク・スヒョク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/653763.html 韓国語原文入力:2014/09/01 21:38
訳J.S(1698字)

関連記事