特別法、与野党の再合意、再び難関にぶつかる
「(セヌリ党との対話を)要請し続けたが、一度も受け入れられなかった」と遺族
セウォル号特別法に関する与野党の再合意が再び難関にぶつかる中、遺族たちが政権与党セヌリ党との“直接対話”を再度要求した。
セウォル号家族対策委員会のユ・ギョングン スポークスマンは20日、『YTN』ラジオ番組に出演し、「私たちは今後も捜査権と起訴権を主張していく」と強調しながらも、「私たちがそれに先立って要請し望んでいるのは、特別法を作る議論の過程で、特に私たちが与党と対話をしたいということだ」と明らかにした。前日、与野党院内代表は、特別検事候補者推薦委員会の国会からの委員4人のうち与党分の2人をセウォル号事故の遺族と野党の事前同意を受けて推薦することで再合意したが、家族らはこれを拒否した状態で、与党との直接対話を要求したわけだ。
ユ家族対策委スポークスマンは「(与党と遺族間の)お互いの信頼が確保できてこそ、何の話をしても真心をもって対話をして、受け入れるとか受け入れないとかを語ることができる」と言い、「(今は)それがないから、まるで私たちは最後までこればかりを主張し、与党は何が何でも駄目だと言っているように映り、国民にはもどかしく見えると思う」として、与党との対話を望む理由を説明した。そして、ユ スポークスマンは「持続的に会って話せるチャンネルが必要だとずっと(与党に)要請してきたが、一度も受け入れられたことがない」と与党に対する不満を吐露した。
家族対策委が与党との直接対話を望むのは、突破口を作り出せずにいる無気力な野党に対する失望が強いためとみられる。これまで対策委は主に野党とセウォル号特別法制定について議論してきたが、今月7日、与野党間の最初の交渉過程で野党が遺族を排除し、関係が遠くなった。その後対策委は、以前「特別検事推薦権を野党に与える」と発言したことのあるキム・ムソン代表に事実上最後の期待をかけてきた。以後、この18・19両日にわたって対策委とキム・ムソン代表が会ったが、これといった成果はなかった。ユ スポークスマンはこの日『MBC』ラジオのインタビューで「(会合当時)キム代表は、特検の推薦と関連して家族たちが考える内容を提示してくれれば、それを一度よく検討して反映させてみると強く勧めた」として「(特検の推薦と)関連しても、それでは最小限度この程度はしなければならないのではないかと、そうしてこそ初めて互いに真正性を受け入れられるのではないかと申し上げた」と当時の状況を伝えた。しかしその後、与野党の院内代表間の再交渉で遺族の意向が反映されなかったために、対策委が再度与党との対話を強調して出たものと見られる。
ソ・ボミ記者 spring@hani.co.kr