北側が10日、第13期最高人民会議代議員選挙の当選者687人を発表した。これは南側の国会議員選挙に該当する職位で、金正恩 朝鮮労働党第1秘書の当選事実が最初に公開された。 金第1秘書は今回の選挙を通じて父親の時代の人々を退かせ、新体制の人々をあまねく布陣させたと見られる。
北韓中央選挙委員会(中選委)は 「9日に実施した最高人民会議第13期代議員選挙のための第111号白頭山(ペクトゥサン)選挙区の投票者全員は敬愛する金正恩同志に100%賛成投票した」と発表した。 金第1秘書当選の便りは残りの686選挙区の立候補者に先立ち最初に発表された。 中選委は「敬愛する金正恩同志を団結の唯一中心、領導の唯一中心として高く崇めて一途な心で忠実に敬っていこうとする人民軍将兵らと人民の絶対的支持と限りない信頼心の表示」と明らかにした。
特に今回の選挙では昨年末に電撃処刑されたチャン・ソンテク党行政部長と近かった人々が大挙交替させられたものと推定される。 最高人民会議代議員が実質的な権力を持つことはないものの、北韓体制の核心人士はほとんどが当然職として代議員職を持つので、代議員進入と脱落は非常に重要な意味を持っている。 今回新たに代議員に選出された人々は今後の金正恩体制を導く核心勢力に浮上する可能性が高いと見られる。 この間、金第1秘書を近くから補佐しながらも代議員ではなかった人物の大部分が代議員になったと見られる。
最高人民会議は北韓憲法上、最高主権機関であり、立法権と共に国防委・内閣など国家機構に対する人事権も持つ。 しかし最高指導者が党を通じて国家政治・政策全般を決める北韓社会の特性上、実際の権限よりは象徴的な意味が大きいと北韓問題専門家たちは評価する。
去る2009年に行われた第12期選挙では、合計687人の代議員中324人が変わり交替率が47%だったが、これは11期の50%、10期の64%よりは若干低い数値だ。 今回の13期の交替率も50%内外と推定される。 キム・ヨンチョル仁済(インジェ)大教授は「最高人民会議代議員選挙は北韓指導層が新しく交替させられる行事だ。 如何に多くの新しい人物が当選したかに注目しなければならない」と話した。
チェ・ヒョンジュン記者 haojune@hani.co.kr