原文入力:2012/08/27 08:54(1509字)
←2010年4月24日引き揚げられた天安(チョナン)艦. 船首がバージ船に無事に載せられている。 資料写真
キム・ソグ地震研究所長チーム論文
2010年3月の天安艦沈没は北韓魚雷ではなく我が海軍が設置し放置した機雷の水中爆発で起きた可能性が高いという研究論文が国際学術誌に発表された。 天安艦の沈没原因を扱った科学論文が学術誌に発表されたのは、昨年ホン・テギョン延世(ヨンセ)大教授(地球システム科学)が地震波を分析して事実上合同調査団の結論を支持する論文を出したのに続き今回が2番目だ。
キム・ソグ韓国地震研究所長とイスラエル地球物理研究所(GII)のイェビム ギタマン博士は最近国際学術誌<純粋・応用地球物理学>に発表した論文で、事故当時発生した地震波と空中音波、水中音波を分析した結果 「水中爆発があったことは明らかだ」として「爆発による地震規模(2.04)は概略TNT 136㎏爆薬量に該当し、これは1970年代に海軍が設置し放置した陸上操縦機雷の爆薬量と一致する」と明らかにした。 このような結論はTNT250㎏の北韓魚雷(CHT-02D)が水深6~9mで爆発し地震規模は1.5だったという民軍合同調査団(合調団)発表と大きく異なるものであり注目される。
今回の論文で研究チームは水中爆発原因と関連して爆発時に急速膨張するガス バブルがどんな周期で作用し、この時の爆薬量はどの程度かを水中爆発方程式とモデル、シミュレーションを通じて分析した。 爆発時、バブルは急速膨張して水圧により急速収縮する膨張-収縮を繰り返し船に損傷を及ぼすが、一度の膨張-収縮にかかる時間をバブル周期という。 バブル周期は爆薬量と爆発水深を糾明する時に必要な値で、研究チームは観測データからバブル周期が0.990秒だったことを算出し遂げた。
更に種々のケースの爆薬量と水深を仮定して計算したところ、TNT136㎏が水深8mで爆発した時に観測データと同じバブル周期が現れる可能性があることを見つけ出した。 研究チームは 「種々の方法で確認してみればTNT250㎏では観測データのバブル周期とは大きな不一致が現れる」と明らかにした。
陸上操縦機雷の爆発可能性は合調団でも比較的詳しく検討された経緯がある。 合調団が2010年に出した‘合同調査結果報告書’を見れば、海軍は1977年に陸上操縦機雷を西北島嶼地域に設置し、1985年‘不必要判断’により陸上操縦装置まで長くつながった導電線を切る‘不能化作業’を行い、機雷本体は海底に放置した。 合調団は 「事件発生地点の水深47mにある爆薬量136㎏の陸上操縦機雷では船体切断は不可能だ」として、機雷爆発の可能性を事件原因から排除した。
キム教授は「合調団の結論は水中爆発の基礎分野とバブル動力学を十分に反映しなかった。 他の可能性も提起されているので科学的糾明のためには再調査が当然だ」と話した。
一方、国防部関係者はキム・ソグ所長の論文に対して「北韓魚雷によって天安艦が攻撃されたというのは多くの国の専門家たちが参加して数ヶ月間にわたり国際的に検証されたもの」としつつ「決定的な証拠物である魚雷推進体が現場で発見された」と機雷による爆発可能性を一蹴した。
オ・チョルウ、ハ・オヨン記者 cheolwoo@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/548809.html 訳J.S