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"韓国警察に出動要請した" という米軍陳述は嘘だった

原文入力:2012/07/10 20:55(1526字)

←去る5日京畿道(キョンギド)平沢市(ピョンテクシ)米軍基地(K-55)周辺のロデオ通りで米軍憲兵が韓国人に手錠をかけて強制的に連行している。 当時、住民が撮影した動画には拳銃を身に着けた米軍人が抗議する市民の胸を強く押し退けるなどむしろ民間人を威嚇している場面がそっくり撮られている。 事件当時ある住民がとった動画キャプチャー

実際には市民の112申告によったもの
"手錠を解けという要求も無視" 証言
携帯電話の動画を分析した結果、市民より米軍の方が威嚇的

 京畿道(キョンギド)、平沢(ピョンテク)で駐韓米軍憲兵が民間人に強制的に手錠をかけて基地側に連行した行為を巡り‘正当な公務執行にともなう正当防衛’と主張しているが、米軍憲兵が民間人を力で制圧し手錠を強制的にはめた情況が次から次へ明らかになっている。 当時の警察の対応も中途はんぱだった上に、事後にも積極的対応をするどころか筋道を捉えられずにあわてているという指摘が出ている。

 10日平沢警察署と平沢市関係者などの話を総合すれば、去る5日夜8時15分頃、京畿道、平沢市の米第7空軍部隊(K-55)前のいわゆる‘ロデオ通り’で、拳銃で武装した米軍憲兵が駐車問題で言い争いを起こした民間人を荒々しく制圧し手錠をかけたことが確認されている。 米軍憲兵は‘市民の乱暴な行動に脅威を感じて手錠をかけて部隊まで連行した’と警察で述べたが、警察が確保した市民の携帯電話動画などには、拳銃を身に着けた米軍人が抗議する市民の胸を強く殴るように押し退けるなど、反対に民間人を威嚇する場面が生々しく収められている。

 不法駐停車に関する取締権限は管轄公務員や警察にある。 平沢市交通行政課関係者は「米軍は駐停車取締と関連していかなる権限もない」として 「このような形の要求や取締は明らかな越権」と話した。

 米軍憲兵らの嘘も明らかになった。 米軍人らはヤン氏と言い争いを起こし‘(事件解決のために)韓国警察を呼んだので待ちなさい’と言ったと述べたが、警察の出動は事件当日夜8時35~36分の間に4回にわたり市民の112申告によるものだったことが確認された。 米軍の要請はなかったのだ。 米軍が民間人逮捕を正当化するために嘘の陳述をしたわけだ。

 真相を明らかにしなければならない警察もあわてている。警察庁は去る9日 「当時、雰囲気が険悪で、出動した警察官の要請を受けた米軍が民間人を150mほど部隊前に引っ張っていった後、警察に引き渡した」と明らかにした。 しかし平沢警察署関係者は<ハンギョレ>に「米軍が‘手錠を解け’という出動警察官らを無視して自分たちどうしで連絡して民間人を部隊正門側に引っ張って行き、後を追いながら手錠を解くことを再度要求した」として「警察庁発表は錯誤だ」と話した。 キム・キヨン警察庁長官が「米軍が韓国人を引っ張って行ったからと言って直ちに(不法有無を)判断できるものではない」として米軍憲兵の肩を持つような発言をしたのに続く警察内部からの反応だ。

 警察は事件の真相を明確にするために10日に現場検証と目撃者調査を終えたのに続き、市民が撮影した携帯電話動画など3~4ヶを精密分析して米軍を含め関連者を全員再び呼びだし再調査する方針だ。

平沢(ピョンテク)/キム・キソン、イ・ギョンミ記者 player009@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/541915.html 訳J.S