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[社説] イ・ククチョル会長の拘束後に注目する

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/505936.html

原文入力:2011/11/17 19:12(1132字)


検察が昨日イ・ククチョル SLSグループ会長を贈賄などの容疑で拘束した。 来週にも、シン・ジェミン元文化体育観光部次官も召還して令状を再請求するという。 先月二人に対する拘束令状が全て棄却された後‘本末転倒の捜査’という批判が出てきたが今回もやはりイ会長に対する令状が先に請求された。 検察はイ会長を先に拘束しておいてこそ口を割らせられるという説明をしているようだ。 しかしその間の捜査経過に照らしてみれば検察のこういう解明手法をそのまま信じるには釈然としない点がとても多い。

検察は当初この事件捜査自体に否定的態度を見せて大統領府の一言にあわてて捜査に入った。 そのうえ汚職の疑惑の人物より暴露者の捜査に重きを置いたような内容の拘束令状を用意したのもわずか一月前だ。 検察はその後シン元次官宅を家宅捜索するなど捜査が積極性を帯びていると話すが、一ヶ月の間に果たして捜査態度がどれくらい変わったか疑問を感じるのも事実だ。


結局は検察がどの程度成果をあげるかの結果で判断するほかない。 シン元次官に対してはSLS造船が群山(クンサン)国家産業団地に造船所を建設する過程で便宜をかけなかったかなどを調べて収賄疑惑を立証するのに焦点を合わせているという。 さらに安国フォーラムと大統領職の業務引継ぎ委員会での勤務の際にグレンジャー車を提供された行為の政治資金法違反の疑惑、検事長級幹部らとの会合でSLS事件の捜査に手心を加える要請がなかったかも明らかにならなければならない。


しかし何といっても現政権最高実力者を巡る疑惑をどれくらい明らかにするかが今回の捜査の成否を計る試金石だ。 昨日ある報道機関が公開したイ会長の‘備忘録’には捜査に手心を加えてもらうために政界の実力者に60億ウォンを与えたという内容などが記されている。 検察捜査でもSLSグループの200億ウォン台の資産がテヨンノジクスに渡った事実が確認されている。 検察が60億ウォンの伝達者として備忘録にも登場するこの会社のムン・某代表を逮捕して最高実力者との関連の有無を捜査していると言う点が注目される。


この備忘録にはある宗教界要人がイ会長に暴露の中断を懐柔したという内容も入っており、検察もその確保に努めているという。 今回は果たして検察が最高実力者の前に立つだけで縮こまるという不名誉を濯げるかか注目に値する。今回の事件捜査はようやく端緒についたばかりだ。


原文: 訳T.W