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[社説]政府が慰安婦問題解決へ出よとの憲法裁判所判決

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/494048.html%20原文入力:2011/08/30 19:07(1069字)

憲法裁判所が昨日、日本軍慰安婦被害者の賠償請求権問題に対して政府が解決努力をしないでいるのは憲法に違反すると確認した。一歩遅れたが非常に意味深い判決だ。政府はこれまで、1965年の韓日協定の内容を消極的に解釈して、慰安婦のハルモニたちの要求に手をこまねいてきたが、今回の判決を契機に積極的に行動しないわけにはいかなくなった。

憲法裁判所は判決文で、これまで慰安婦被害者が「人間としての尊厳と価値が無慈悲で持続的に侵害され、全員が高齢で遅滞する場合には回復が不可能な緊急性があるにもかかわらず政府が何の措置も取らずにいるのは憲法違反」として政府に責任があるということを明確にした。特にこのようになったのは、1965年に韓日協定を結びながら「請求権の内容を明確にせず『すべての請求権』という包括的概念を使った政府にも責任がある」と指摘した。 政府は「消耗的な法的論争での発展の可能性」でも「外交関係の不便」を全面に出して反論したが、憲法裁判所は「(これは)真剣に考慮されなければならない国益だと見なすのは難しい」として受け入れなかった。

慰安婦のハルモニは幼い年齢で日本軍の性的奴隷とされた苦痛を胸に刻んで力に余った闘争を繰り広げた。日本政府の公式謝罪と賠償、責任者処罰などを要求 し、毎週水曜日に駐韓日本大使館の前で繰り広げている水曜デモが、今日ですでに985回目だ。その20年間、わが政府に登録された慰安婦おばあさん234 人の中で生存している方は79人に減った。

加えて当事者の日本と同じ位にハルモニたちの胸を痛めたのは、わが政府の無関心だった。韓国政府はこれらの苦痛を解決しようとする外交的努力を全く傾けず、 被害者たちに問題解決を押し付けた。慰安婦のハルモニの人生と慰安婦問題解決運動の歴史を後代に伝えようと市民社会が建設運動を行っている「戦争と女性人 権博物館」にも何ら支援をせずにいる。

政府は憲法裁判所判決を契機に、市民社会団体が要求してきた日本軍慰安婦問題解決のための特別機関設置を積極的に検討しなければならない。また、公式に日 本と慰安婦問題に関する外交交渉を行い、日本政府の法的責任を確認させて、公式謝罪と賠償などがなされるようにしなければならない。これだけが慰安婦のハ ルモニたちの傷を癒して真の和解に基づいた韓日関係を再確立できる手だ。

原文: 訳 M.S