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[社説] キム・ウリョン辞退だけで済むことではない

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/411211.html

原文入力:2010-03-20午前10:09:44(1168字)

<文化放送>から‘左派を追い出す先頭に立った’と自ら告白したキム・ウリョン放送文化振興会(放文振)理事長が昨日辞退した。文化放送労使,言論関連市民団体,政界などに続き放文振理事会も彼の辞退を促した以後に出てきた決定だ。

キム理事長が<新東亜>とのインタビューでした話が知らされ、事態が深刻になるや放文振は昨日 臨時理事会を開いた。この席で理事らは彼が自ら退かなければ不信任するという意向を明らかにした。放文振理事会までがこのように出てくるや、キム理事長もそれ以上持ちこたえることは難しかったのだろう。理事らに不信任される事態となれば、放文振は麻痺し文化放送にもその余波が及ぶほかはない。

だが、キム理事長が退くことだけで責任が済むのではない。まず彼は昨日の理事会のようにいい加減に済ませず人事介入事態の全貌を詳細に明らかにしなければならない。いわゆる‘大きな家’がどこなのか、権力機関がどこまで文化放送人事に介入したのか、その真実を明明白白に公開しなければならない。この過程でキム・ジェチョル文化放送社長はどのように対応したのかも明らかにしなければならない。これは文化放送の独立性確保のために設立された放文振の理事長として当然にしなければならないことだ。真実が正確に明らかになってこそ公営放送に対する外部の介入を防ぐ対策もたてることができる。

キム社長の態度にも問題がある。彼は昨日、記者会見を自ら要望しキム理事長の辞退を促す一方、それに対し名誉毀損訴訟を提起すると明らかにした。彼のこういう姿がすべての責任をキム理事長に押し付けようとすることならば困る。キム社長が去る8日、系列会社・子会社人事を独自に行ったかも疑わしいが、仮にそうだったとしても普通の問題ではない。キム理事長が‘左派大掃除’と満足したところからも分かるように、人事内容は政権の好みにぴったり合わせたものだった。もしかしたら外部圧力に屈服する社長より‘自ら斟酌して這いつくばる’社長の方がさらに危険かもしれない。彼が文化放送を本当に大切に思うなら政権と放文振がどのように圧力を加えたか明らかにしなければならない。外圧を防ぐことが出来なかった責任を負うのはその後だ。

合わせて文化放送掌握企図の実体が多く明らかになった以上、その上層部ライン人物らに対する責任も問われなければならない。その筆頭はキム・ウリョン理事長を任命したチェ・シジュン放送通信委員長かもしれないが、大統領府もその対象から抜け出すことはできないだろう。

原文: 訳J.S