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[社説] 政党の投票内容まで覗き見るという警察

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/403150.html

原文入力:2010-02-05午後08:42:21(1120字)

捜査にも守らなければならない度量があり越えてはならない線がある。捜査目的だとして全てが正当化される訳ではない。警察が全教組と全公労組合員らの民主労働党加入疑惑を調査するとして、民主労働党ホームページサーバーを押収捜索したことは典型的な過剰捜査というのが我々の判断だ。

警察が明らかにした押収捜索理由は、民主労働党ホームページサーバーを検索し民主労働党党員の疑いを受けている全教組教師などの投票記録を確認するということだ。まず警察が政党の公式サイトに入り、投票内容を覗き見るという発想からして驚くべきだ。民主労働党が自主開発した投票サイトには、この間の各種投票とアンケート調査に参加した10万人余りの人的事項などが残っているという。警察は党員と疑われる人々に限定し投票記録を確認すると明らかにしているが、政党の内密な投票結果を警察に露出しなければならない政党の立場からは非常に敏感な内容に違いない。民主労働党側が「公権力による野党査察であり政治弾圧」と反発するのも無理はない。

警察がこの間見せてきた捜査形態も問題点だらけだ。警察は民主労働党党員と疑われる教師などの住民登録番号を使い、民主労働党投票サイトに接続し党員有無を確認したという。警察としては自ら悪知恵を出し捜査をしたことかも知れないが違法性論難は避けられない。捜査機関と言えども他人の住民登録番号をウェブ サイトのログインなどに使う場合、住民登録法違反罪に該当するというのが大多数の刑法学者の見解だ。警察が押収捜索に執着するのも、調べてみれば違法に確保した証拠に後から合法性を付与するための必死のあがきと見える。すでに口座追跡を通じ民主労働党に党費を納付した公務員名簿まで確保したと明らかにした以上、あえてこれらを処罰しようとするなら押収捜索までしなければならない必要はないためだ。

警察の今回の捜査には当初から典型的な別件捜査,ホコリはたき式捜査という批判があふれ出た。全州地裁が教師時局宣言に対し無罪判決を下すや一部教師・公務員たちの民主労働党活動を言葉尻を捉えて窮地に追い詰めようとする意図があまりに歴然だったためだ。このように標的を定めておいて合わせこんでいく捜査をした結果、各種の無理手が醸成されたわけだ。いい加減に警察は幼稚この上ない標的捜査を畳むことを望む。あちこち穴があいた民生治安に力を注ぐにもとても忙しいではないか。

原文: 訳J.S