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[社説]拘束中の人権運動家に報復的な追起訴をした蛮行

登録:2015-08-04 07:48 修正:2015-08-04 08:23
「4月16日の約束国民連帯」常任運営委員のパク・レグンさんが7月22日午前、ソウル・鍾路警察署からソウル中央地検に送検されるため護送バスに上がり記者団の質問に答えている=イ・ジョンウ先任記者//ハンギョレ新聞社

 セウォル号の惨事の追慕集会を主導した疑いで拘束された人権運動家のパク・レグンさんが、朴槿恵(パク・クネ)大統領に対する名誉毀損疑惑で追加起訴された。セウォル号事故がおきた昨年4月16日に朴大統領が7時間姿を見せなかったことについて、「ひょっとして麻薬をしていたのではないのか?皮膚美容をするためボトックスを受けていたのではないのか?そんな疑いがあるので…確認してみたい気がこみ上げる」という発言を集会でした容疑だ。そんな話が果たして名誉毀損に該当するかは別にして、セウォル号に関連すれば行き過ぎるほどの過敏な反応をして、何とか口を防ごうとする政権の行いは奇怪なことこの上ない。

 先月のパクさんの拘束からしてセウォル号事故の真相究明運動を邪魔しようとする“強制隔離”を疑うに値する。パクさんは「人権中心の人」所長で、「4月16日の約束国民連帯」の常任運営委員としてセウォル号の遺族らと共に過ごし、惨事の真相究明を要求する運動の先頭に立ってきた。追悼集会の主催者である彼に警察は不法過激行為を主導したとして家宅捜索と連行捜査などの強制捜査を行った。明白な弾圧であるがパクさんは誠実に捜査に応じた。逃走することもなかったし隠れたり、証拠隠滅も特になかったのだから拘束の理由は当初なかったと見るべきだ。あえて証拠をあげるなら、集会の際に警察が撮った現場写真や動画などでも充分だったはずだ。それなのに検警は集会の3カ月後に彼を拘束した。司法上の必要度より政治的必要度に応じて拘束して口を防いだものと疑わざるをえない。

 パクさんの拘束後、市民や社会団体の活動家4820人が彼の釈放を求める訴えを一つひとつ込めた「寄せ書き声明」を発表したのは、そのような野蛮と退行に対する抗議だ。にもかかわらず検察は、かえって名誉毀損の疑惑を追加した。何がそんなに敏感な問題で“口封じ”を続けるのか一層不審になる。鋭い刃の報復を検察が代行しているようにも見える。だからといって、すべての人をいつまでも口封じするわけにはいかない。無用な試みはもう止めてパクさんを釈放すべきである。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/08/03 18:23

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/702912.html?_fr=mt0 訳T.W

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