原文入力:2012/04/01 23:03(2622字)
←先月30日午前、言論改革市民連帯と全国言論労働組合国民日報-CTS支部がソウル、太平路(テピョンノ)、韓国言論財団前で<国民日報>ストライキ100日をむかえてイ・チャンドン映画監督、チョン・ヨンジュ前<韓国放送>(KBS)社長などが参加した‘100人支持宣言およびすべての国民応援団’のスタートを宣言している。 シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr
国民日報ストライキ102日目…入社7年目 記者の叫び
国民日報社労組がチョ・ヨンギ汝矣島(ヨイド)純福音教会元老牧師一家の‘国民日報私有化反対’と‘編集権独立’を要求してストライキを始めて100日が過ぎた。 ストライキに参加している<国民日報>入社7年目のキム・ウォンチョル(写真)記者がストライキに乗り出さざるをえなかった理由とストライキ100日をむかえる心境等を綴った文を<ハンギョレ>に送ってきた。
ストライキ102日目です。 私は今日も学校に通う友人を羨む退学生のように汝矣島の国会を眺めています。 政治部野党チームのしんがり記者ですが4月の総選挙を目前にして記事の1行も書くことができません。 仕事をしたくてもできない者の悲しみを毎日毎日しみじみと体感しています。
"なぜストライキをしているんですか?" 回数は減りましたが未だに尋ねる人がいます。 ストライキが100日を越しながら私もやはり自らに尋ねています。 その度に返事の終着地は同じです。 ‘労組を守るために’ということです。‘整理解雇を阻止する’、‘月給を上げてみる’…。 通常の労組がよく叫ぶ理由とは違います。 私たちは労組を守るために戦っています。
チョ・ヨンギ一家不正疑惑
労組の社長退陣要求に
会社側は委員長解雇で対抗
企業批判記事を禁止して
チョ・ヨンギ追従報道は頻繁
編集権独立の声を高める時
労組が強固なつっかい棒になる
私は2006年1月に入社しました。満6年を少し越える期間、社会部、経済部、特集企画部、政治部で仕事をしました。 会社生活がみなそうであるように、色々な多くのことがありましたが、先後輩間の情にあふれる楽しい職場でした。 今は遥かな記憶です。
混乱は経営陣から始まりました。 2010年、チョ・ヨンギ元老牧師の長男と次男が経営権を巡り争いました。 人々は後からささやきました。 ‘太平聖代が終わった。 戦いが再び始まったよ。’ <国民日報>は2001年にも長男の専横に対抗してストライキをした経験があります。 皆もう悪循環を断ち切らなければならないと考えました。 しかし、チョ元老牧師一家に背を向けるには大きな勇気が必要でした。
私たちには安全な道がありました。 当時、代表理事(現 会長)だった次男側に立つことです。 彼は自身が大株主である会社に45億ウォンの損害を及ぼした疑いで裁判に付された状態でしたが、両目をぎゅっと瞑れば出来ないことでもありませんでした。 しかし私たちは勇気を出しました。 労組は次男のチョ・サムエル・ミンジェ社長に退陣を要求しました。
会社は昨年10月、チョ・サンウン労組委員長を解雇しました。 ただチョ元老牧師の次男を守るために会社を賭けて危険な賭けを始めたのです。 昨年8月30日付社説で、起訴どころかたった今検察の捜査を受け始めたクァク・ノヒョン ソウル市教育長に「当分職を捨てなさい」と叱った報道機関だったのにです。 私たちは<国民日報>社説がクァク教育長に要求したことと同じように、チョ社長が無罪を立証した後にまた戻るように願いました。‘言論社の社長’という名刺を裁判に利用するという誤解を避けるためにもということです。
私たちは崖っぷちに追い詰められた撤去民が屋上の望楼にのぼるように、ストライキに入りました。 労組を守らなければならなかったからです。 記者たちにとって労組はかけがえなく重要です。 記者たちは一行の記事を送りだすために時には言論社内で戦わなければなりません。 記者たちにとっては世の中の権力や資本よりさらに恐ろしいのが職場内部の権力であり資本なのです。記者たちに労組がなかったならば、内部の圧力に対抗して批判的記事を守って良心的な記者たちを保護する手段が消えてしまいます。 私たちはその間国民日報内部に存在する教会権力、権力追従視角、資本の論理などと毎日毎日激しく戦ってきました。
2008年当時パク・ミソク大統領府社会政策首席の論文盗作記事が脱落した時も、イ・ドングァン前大統領府報道官不法農地取得記事が新聞に載せられなかった時も社内権力の最下層である記者たちに代わって戦ってくれたのは労組でした。 会社の論調を巡って平記者たちが実名大字報を通じて論説委員らと対抗したことも労組が支えてくれなければ不可能なことでした。
私たちは労組を守りたいのです。 労組がかろうじて耐えて来たにも関わらずチョ・サムエル・ミンジェ前代表理事と懇意にしているという理由で暁星グループ チョ・ヒョンジュン社長に対する否定的な記事は紙面に載せられなかったではありませんか。チョ元老牧師の動静記事は、宗教局記者が“宗教面はほとんどチョ元老牧師追従のために作られた紙面”と嘆くほどに頻繁に紙面を飾りませんでしたか。 韓国キリスト教総連合会(韓キ総)が外注業者職員を動員して強圧的に会議を進める初めての事態が起きた時、<国民日報>は‘韓キ総 腰のベルトきつくしめ善良な事業に邁進’という題名の記事を送りだして記者たちを絶望させませんでしたか。
“<国民日報>経営陣が24年間編集権に関与したことがいったいどれほどあるのか。 … (編集権独立を叫ぶ労組を)納得できない”という新任キム・ソンギ代表理事の話を‘納得できない’理由です。
ストライキ102日目です。 私は労組を守りたいのです。 今も、また、今後も労組を守るにはチョ・サンウン委員長も‘共に’守らなければなりません。 チョ委員長が復職する日に、一緒に戻って働きます。
キム・ウォンチョル<国民日報>政治部記者
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/526268.html 訳J.S