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[社説]李政権と共存しない北の姿勢、再考を

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/512661.html

原文入力:2011/12/30 20:22(1052字)

北朝鮮が金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の哀悼期間が終わるのを待ったように南側の現政権とは共存しないというとげのある表現の強硬な声明を昨日出した。17年前の‘弔問騒動’の時とは違って、南側が北朝鮮住民を対象に弔意を表し、限定的ではあるものの弔問も許容することによって南北関係の肯定的な進展が期待された状況に冷水を浴びるものだ。 北朝鮮の今回の対応は遺憾この上ない。朝鮮半島の平和と安定を望む南北住民たちの切実な希望にほうかむりしているしだいだ。南側まで同じレベルの対抗をして事態をより一層悪化させないことを願うだけだ。

北国防委員会声明は南側政府の弔問規制に対して憤慨しているが、弔意表示と民間の弔問許容自体はひとまず‘柔軟’に対応して受け入れている。問題は北がこの状態を北の体制を倒そうとする強硬な内心を隠す‘策略’と見ているという点だ。それと共に大統領府の上層部の発言や保守団体動き、軍警戒態勢の強化、そして北の指導部と人民分離対応などをその証拠としてあげている。北側のこのような対応は予想されたことだ。過去4年間に信頼関係が徹底的に壊れた状況の中で新しい関係を模索するには、万一にも北を刺激する言いがかりを与えないように慎重に対応するべきだった。南側の対応に賢明でない部分があったことは否定しがたい。

しかし北の対応もやはり偏った見方かも知れない。南側の政府の今回の対応は計算された策略というよりは、対北朝鮮政策をめぐる南側内部のさまざまな意見をひ過度に考慮したあげくに成された不明瞭な妥協の産物だった。極端な守旧勢力の突出した行動もまた自由社会ではありえる行動だ。これを口実に北が対話の門を閉ざして鍵をかけるような強硬姿勢を見せるのは北の目的とは正反対の結果をうむ危険が高い。新しい後継体制を固める時間稼ぎかも知れないが、戦略不在の局面を避けるためという印象を与えて、南側の次期政権との関係までこじらせることもありうる。

声明は、“あらゆる変化を望むな”と“自信を持って”宣言すると述べたが、外部にはかえってその反対に受け止められるかも知れない。どのような変化も得になる場合は受け入れるという余裕を見せるのが本当の自信ではないか。南北ともに誠実と自信を持って朝鮮半島の平和のために互いに歩み寄る積極的な姿勢を見せることを望む。

原文:  訳:TW