本文に移動

トランプ大統領、「韓国は100億ドル出せ」…またもや持ち出した「安保ただ乗り論」

登録:2025-07-10 06:48 修正:2025-07-10 08:37
第1次トランプ政権時代から、米軍が駐留する友好国に防衛費を引き上げるよう圧力 
大統領選候補時代からバイデン政権を批判し、「韓国はマネーマシン」と卑下
ドナルド・トランプ米大統領が先月27日、出生に基づく米国市民権の制限をめぐる法的紛争で、最高裁が取った措置についてホワイトハウスのブリーフィングルームで発言している=ワシントン/ロイター・聯合ニュース

 「韓国は、100億ドルは払わなければならない」

 8日(現地時間)、ドナルド・トランプ米大統領が韓国の適正な防衛費分担金に言及する際に示したこの数値は、第1次トランプ政権時代から繰り返し主張してきた「韓国安保ただ乗り論」を象徴する。トランプ大統領は第1次政権時代から「韓国は防衛費を払っていない」という主張を繰り返してきた。

 第1次トランプ政権1期目の2019年、第11回在韓米軍防衛費分担協定(SMA)交渉当時、トランプ政権は韓国に50億ドル(当時の価値で約6兆円)の引き上げを要求した。2019年に韓国が出した分担金(約1100万円)の5倍以上の引き上げを要求したのだ。この要求のせいで交渉は長期にわたり漂流し、ジョー・バイデン前大統領政権が発足した直後の2021年3月になってようやく妥結した。

 昨年の大統領選挙の過程でも、トランプ大統領は韓国が在韓米軍駐留に対して「金を払っていない」と繰り返し主張した。トランプ大統領は昨年10月16日、FOXニュースが放映したタウンホールミーティングで、米国は韓国の防衛のために兵力4万人(実際は2万8500人程度)を配置したが、「韓国は金を払っていない」と主張した。

 この発言の前日の昨年10月15日にも「シカゴ経済クラブ」の対談に出て、当時妥結したSMAに触れ、「私が大統領だったら、彼らは年間100億ドル(1兆4600万円)を出すだろう」とし、「韓国はマネーマシン(money machine)だ」と語った。韓米は昨年10月初めに第12回SMAを締結し、適用初年度の2026年の分担金を2025年に比べ8.3%増額した1兆5192億ウォン(約1600憶円)に決めたが、自分が大統領ならその9倍を受け取れると断言したのだ。他の席でもトランプ大統領は「韓国は金持ちの国」だが、お金を払わないと主張してきた。いずれもこの日の主張とほぼ同じだ。

 トランプ大統領は2期目の任期を始めた後も同様の主張を続けてきた。4月22日、タイム誌とのインタビューで、トランプ大統領は「私たちは韓国に軍事費用として数十億ドルを支払っており、日本にも数十億ドルを支払っている」と語った。同月9日、ホワイトハウスの執務室で行われた大統領令署名行事でも、「欧州や海外にいる米軍を削減する計画があるか」という記者団の質問に、「我々は欧州にいる軍に対して費用を出すが、(それに対して)多く補填されているわけではない。これは韓国も同じだ」と答えた。

ワシントン/キム・ウォンチョル特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1207081.html韓国語原文入力:2025-07-09 21:22
訳H.J

関連記事