イランとイスラエルの「影の戦争」が全面対決に突き進むことを防ぐため、国際社会が必死になっている。14日に320機にのぼるイランの兵器がイスラエルを空爆したことを受け、被害を最小限にとどめ、戦争拡大の口実を与えないため、米国や英国、フランスなどがイスラエルとともに迎撃に参加したのが代表的な事例だ。
米国のCNNは15日、イスラエルと米国政府関係者の話として、「イランがイスラエルに向かって発射したほとんどすべての弾道ミサイルとドローンは迎撃され、(イランは)当初の目的を達成できなかった。これは同盟である米国とイスラエルが配置した強力なミサイル防衛システムの効果だ」と報じた。実際、この日イラン革命防衛隊は約5時間にわたり巡航ミサイル30発、弾道ミサイル120発、自爆ドローン170機の計320機の兵器でイスラエル本土への攻撃に乗り出した。およそ85トン規模の爆発物を積んだ攻撃用兵器が、イラクとヨルダンを間に挟んで1000キロメートル以上の距離であるイランとイスラエル国境を行き来したのだ。
イスラエル軍事分野のシンクタンク「国家安保研究所」(INSS)は、このうち99%を迎撃で破壊し、米軍が海軍艦艇と軍用機を利用してドローン70機と弾道ミサイル3発を撃墜したと確認した。CNNは「(米軍が)飛翔体を撃墜するため、どんな防衛手段を使ったのかについては詳しく説明しなかった」と報じた。だが同放送によると、米海軍は地中海東部にある2隻の駆逐艦からイージスミサイル防衛システムを利用し、イランが発射した弾道ミサイルのうち少なくとも3発を撃墜した。また、米軍所属の戦闘機もイランのドローンなど空襲用兵器の一部を除去する作戦に参加した。同放送は「どの地域の米国戦闘機が作戦を遂行したのかは明らかになっていないが、(作戦遂行が可能な地域の中に)米海軍航空母艦と地上基盤戦闘機がある」と分析した。これに先立ち、米国のジョー・バイデン大統領も声明を発表し、「イスラエル防衛を支援するため、米軍は先週、航空機と弾道ミサイル防衛駆逐艦を作戦地域に移動させた」と明らかにした。
イスラエル軍関係者は、フランスも今回のイランの攻撃を遮断することに関与したとし、「我々は今夜行動に出た米国、英国、フランスと緊密に協力している」と述べた。CNNの報道によると、英国国防省も声明で、「英国戦闘機は必要に応じて従来の任務範囲内ですべての空中攻撃を迎撃する」という方針を示した。
一方、同日、イランの空襲を防ぐためにイスラエル側が使った費用は1850億円(約12億ドル)にのぼるという。ロイター通信は「ドローンとミサイル迎撃に45億シェケル(約12億ドル)がかかり、米国が費用の一部を支援した」と報道した。 ガザ戦争開始前のイスラエル軍に割り当てられた予算規模が600億シェケル(約2兆4700億円)程度である点を考慮すれば、一晩で天文学的な金額の防衛費用を費やしたわけだ。