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ベトナムで麻薬流通させた2人の韓国人が現地で死刑判決

登録:2023-11-14 07:41 修正:2023-11-14 08:49
11日(現地時間)、ベトナムのホーチミン家庭青少年裁判所で、麻薬を流通させたとして死刑判決を受けた韓国人のKi氏(右)=VNエクスプレスのウェブサイトより//ハンギョレ新聞社

 ベトナムで麻薬を流通させたとして、2人の韓国人が死刑を宣告された。

 ベトナムメディア「VNエクスプレス」は11日(現地時間)、ホーチミン家庭青少年裁判所で、韓国人のKi氏(63)とKa氏(30)、中国人のA氏と15人のベトナム人の合わせて18人が、216キロ相当の麻薬を流通させたとして、同日に死刑を言い渡されたと伝えた。これはこれまでにホーチミンで発生した麻薬事件のうち、一度に最も多くの人々に死刑が宣告された判決だ。

 VNエクスプレスは、Ki氏のことを元警察官だと紹介した。しかしホーチミン駐在韓国総領事館は「Ki氏は韓国の元警察官ではない」との立場を先に明らかにしている。報道を総合すると、Ki氏は2000年から2016年までの間に韓国で出入国関連の法に違反し、6回服役した。Ki氏は出所後の2019年にベトナムに定着し、韓国に花崗岩(かこうがん)を輸出する事業体を立ち上げた。

11日(現地時間)、ベトナムのホーチミン家庭青少年裁判所で、麻薬を流通させたとして2人の韓国人を含む18人に死刑が言い渡された/AFP・聯合ニュース

 麻薬とかかわるようになったのは、2020年初頭にある韓国料理店で中国人のA氏に出会ってからだ。Ki氏は同年6月、麻薬を運搬すれば1キロ当たり3808ドルを払うというA氏の提案を受け入れ、刑務所で知り合ったKa氏まで引き入れた。

 彼らは2020年7月18日、麻薬を隠した花崗岩の板の山を韓国に送るためにカットライ港を訪れ、現場で軍人や公安などに逮捕された。当時、コンテナからは40キロのメタンフェタミンが発見された。別の現地メディアによると、麻薬はカンボジアからホーチミンに持ち込まれ、一部は現地で流通させ、一部は韓国に送ったと首謀者のベトナム人が語ったという。

 8月に開かれた公判でKi氏は「A氏にだまされた」とし、「A氏と交渉した時、運搬する品物は(麻薬ではなく)バイアグラだと思った」と主張したとVNエクスプレスは伝えた。A氏も首謀者であるベトナム人にだまされ、ぬれぎぬを着せられたと主張したという。

 ベトナムは麻薬犯罪への対応が世界で最も厳しい国だ。600グラム以上のヘロインやコカイン、または2.5キロ以上のメタンフェタミンを所持または持ち込めば、死刑に処せられる。100グラム以上のヘロイン、または300グラム以上のその他の違法麻薬類を製造あるいは流通させても死刑に処せられる。

イ・ユジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/1116037.html韓国語原文入力:2023-11-13 11:53
訳D.K

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