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トヨタ リコール 後続編は‘内紛’

原文入力:2010-04-15午後11:08:22(1427字)
WSJ "豊田社長, 渡辺副会長に転出提案"
創業一族-専門経営者‘責任攻防’葛藤 深化 分析

チョン・ナムグ記者

←左から豊田章男社長,渡辺捷昭副会長(前社長)

"去る1月に史上最大規模のリコールを発表した直後、豊田章男社長が渡辺捷昭副会長(前社長)に人づてに系列会社へ席を移す方案を打診した。渡辺副会長はこれを断った。"

日本トヨタ自動車を創業した豊田一族と渡辺に代表される専門経営者陣営の葛藤がますます激化していると<ウォールストリート ジャーナル>が15日報道した。豊田社長が渡辺を本社経営陣から排除しようとした試みは永く抑制されてきた分裂が今回の危機を契機に劇的に噴出したものであり、これは‘経営の分裂’として現れているということだ。

昨年6月に就任した豊田社長は今回の‘品質危機’をいわゆる‘渡辺の呪い’と見る発言を続けてきた。利益を前面に出し品質を犠牲にさせた渡辺式経営がトヨタを弱くさせたということだ。去る3月北京で「会社に過度に利益中心に思考する人がいる」として「利益を過度に重視した結果、リコール事態が起きた」と話したことが代表的だ。トヨタ社長は昨年就任するやいなや‘渡辺が立案した政策の相当数を中断させるのが最初にすべき仕事’と宣言するなど、既存経営方式に批判的な態度をとってきた。

もちろん渡辺陣営はこういう批判に同意しない。今回の危機は豊田社長の経営能力および広報の危機であり、事態がこのように拡散したのは豊田社長が世界的な企業の最高経営者としてよく準備ができていないためだということだ。専門経営者側はトヨタがゼネラルモータース(GM)を抜き、世界最高企業に跳躍した時、豊田社長が何の問題提起もしなかったという点も指摘していると伝えられた。トヨタ自動車は1995年に専門経営者の奥田 碩が社長に就任し、世界化戦略を始め、2005年に渡辺前社長がこれを受け継ぎ規模が急成長した。

<ウォールストリート ジャーナル>は両者の攻防が内部葛藤につながり、豊田社長は忠誠派たちで構成した別途の非公式チームを作り経営を行っており、公式通路を通したコミュニケーションがうまくいかなくなっていると伝えた。

持分は2%に過ぎないものの会社創業者の豊田一族と、利益を重視する専門経営者間の葛藤はかなり古くからある。専門経営者として初めてトヨタの最高経営者となった奥田前社長は‘創業者の孫である豊田章男クラスの人材は会社にいくらでもいる’とし、創業一族の経営継承は終わったと宣言した。渡辺前社長も昨年退き豊田の社長就任に強く反対した。

最高位層の内紛説まで出てくる中で、トヨタ自動車は15日スポーツ実用車(SUV)レクサスGX460の販売中断措置を全世界市場に拡大し、生産も一時中断する‘痛恨の決定’を下した。トヨタ自動車は前日、米国消費者専門誌<コンシューマーリポート>がレクサスGX460が速い速度でコーナーを回るとき、最悪の場合転覆事故を招くことになるとし "買ってはならない車" に挙げるや、この車両の米国市場での一時販売中断を宣言した経緯がある。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/economy/car/416317.html 訳J.S