本文に移動

日本メディア「首脳会談の公表を韓国に抗議」…韓国大統領室「計画に変わりはない」

登録:2022-09-19 06:47 修正:2022-09-19 07:26
産経「外務省、事実に基づかない発表」 
大統領室「調整中だと聞いている」 
公式首脳会談の代わりに略式会合の可能性
6月29日、初の海外歴訪に乗りだした尹錫悦大統領が、スペインのマドリードにあるIFEMAコンベンションセンターで開かれた韓米日首脳会談で、米国のジョー・バイデン大統領(中央)と日本の岸田文雄首相と話しあっている=マドリード/聯合ニュース

 日本政府は、20日からニューヨークで開かれる国連総会をきっかけに推進されていた韓日首脳会談を見送る方向で調整していると、日本メディアが報じた。しかし韓国大統領室は、韓日首脳会談の開催計画に変わりはないことを明らかにした。

 産経新聞は18日、複数の政府関係者の話を引用し「日本政府は両首脳による正式会談を見送る方向で調整している」とし、「短時間の『立ち話』を行う可能性がある」と報じた。同紙はさらに、韓国政府が韓日首脳会談の開催に合意したと15日に発表したことについて「日本外務省は『信頼関係にかかわる。事実に基づかない発表は控えてほしい』と抗議した」と報じた。

 毎日新聞も「韓国政府が開催すると発表した日韓首脳会談は、日本側が慎重な姿勢を崩しておらず、実現は不透明だ」と報じた。同紙は「日本政府内では『事実無根』(官邸関係者)と反発が出ており、日韓2国間の接触が実現しても立ち話程度にとどまるとの見方が強まっている」と強調した。

 日本政府が韓日首脳会談の発表に反発するのは、内部の状況も影響を与えていると推察される。日本の岸田文雄首相の国連総会の参加と英国のエリザベス女王の国葬(現地時間19日)が重なり、首脳会談などの外交日程に支障をきたしていることが分かった。日本政府の関係者は毎日新聞に「(エリザベス女王の葬儀のため)いったん固まった日程が次々に消えていった」と述べた。米国のジョー・バイデン大統領との会談も調整中で、現時点では決まっていない状態だ。こうしたなか、日本ではかなり敏感な議題である韓日首脳会談が公になり、強く反応しているものとみられる。岸田首相は19日、国連総会への参加のため、チャーター機で羽田空港からニューヨークに出発する。

 しかし、韓国大統領室の高官は、韓日首脳会談の開催は不透明だとする日本側の報道について、本紙に「事実と異なる」と述べた。大統領室の他の関係者も「(2国間の会談を)調整中だと認識している」と明らかにした。

 これに先立ち15日、大統領室は、20~21日の国連総会参加をきっかけに尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と岸田首相が首脳会談をすることで双方が合意し、日程を調整していると発表した。当時、大統領室の高官は「互いに今回会うのがいいと快く合意した」とし、「強制動員問題などの懸案は、韓国が自主的にプロセスを進行し日本とも内密に意見を交わしていたため、首脳が急にチェックする必要もない状態で会うことになった」と述べた。この日、日本政府の報道官である松野博一官房長官は、定例記者会見で「(韓日首脳会談について)現時点で何ら決まっていない」と述べ、韓国政府の発表とは異なる反応をみせた。

 韓日首脳の対話が、正式な首脳会談の代わりに「プルアサイド(略式会合)」で進められる可能性も議論されている。プルアサイドは、公式の会談会場の外で格式張らずに進められる略式会合のことだ。

 一方、今回の国連総会では、パク・チン外交部長官と林芳正外相の会談も行われることが分かった。日本の民放ネットワークのJNNは「林芳正外務大臣と韓国のパク・チン外相が、19日にアメリカ・ニューヨークで日韓外相会談を行う」と報じた。会談が成功すれば、韓日首脳会談や強制動員被害者の問題などについて論議するものとみられる。

東京/キム・ソヨン特派員、ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1059038.html韓国語原文入力:2022-09-19 02:47
訳M.S

関連記事