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ウクライナ戦争犯罪裁判の初の被告人は、21歳の丸坊主のロシア人青年

登録:2022-05-16 10:06 修正:2022-05-16 12:24
シシマリン被告、初公判に出席…62歳の丸腰の民間人を殺害した疑い 
攻撃を受け車を盗んで脱出中、自転車に乗った民間人を射殺
ウクライナ戦争の初の戦争犯罪容疑で法廷に立ったのは、ロシア第4近衛戦車師団所属のシシマリン兵長(21)だった。今月13日、被告がキーウのある法廷の被告人席に座っている様子=キーウ/ロイター・聯合ニュース

 ウクライナ戦争で非武装の民間人を殺害した「戦争犯罪」の疑いにより、初めて法の審判台の前に立つことになったのは、まだ幼さの残る顔立ちの坊主頭のロシア青年だった。

 「ウクラインスカ・プラウダ」など現地メディアは13日、キーウのソロミアンスキ地方裁判所で、武装していない62歳の民間人男性を射殺した疑いで、ロシア第4近衛戦車師団所属のワディム・シシマリン兵長(21)がこの日の予備公判に出席したと明らかにした。米CNNなどが同日公開した動画によれば、丸坊主の頭に、灰色に袖と首の部分が青のフードパーカーを着たシシマリン被告が、不安な目で周りを見回している様子が確認できる。彼は窓ガラスを通じて隔離された被告席に座り、自分の名前など基本的な身元に関する証言をした。同日の初公判は15分で終わった。次の公判は18日に予定されている。

 シシマリン被告は開戦直後の2月28日、ウクライナ北部のスミ州のチュパヒウカで、車の中から自転車に乗った男性を銃で撃って死亡させた疑いが持たれている。外国メディアは、この疑いが認められればシシマリン被告は10~15年から最長で終身刑の判決を下されることになると伝えた。

 ウクライナ検察が公開した内容によると、彼らは自分たちを乗せた護送部隊が攻撃を受けた後、現場を抜け出すために村の外郭で車を盗んだ。この過程で62歳の現地高齢者が自転車に乗って近くを通ると、彼らのうちの一人がシシマリン被告に「通報できないように彼を撃て」と言ったと伝えられた。名前が公開されていないこの現地男性は、シシマリン被告のAK-74小銃で撃たれ、その場で死亡した。自宅からわずか数十メートル離れた地点だった。

 ウクライナ検察は、シシマリン被告が自分の容疑を認め、捜査に協力するという意思を明らかにしたと伝えた。ウクライナは4月初めに「ブチャ虐殺」が公開された後、欧州連合(EU)、英国と協力してロシア軍の戦争犯罪などを捜査している。この日初公判が終わった後、ウクライナのアンドリー・シニュク検察官は「これが最初の事件。まもなく数多くの事件が続くことになるだろう」と述べた。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1042856.html韓国語原文入力:2022-05-1512:56
訳C.M

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