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米日、「朝中ロの極超音速の脅威への共同対応に向けた研究」のため新協定締結へ

登録:2022-01-08 06:23 修正:2022-01-08 07:49
米日外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)オンライン会議 
ブリンケン米国務長官「北朝鮮の核・ミサイルは持続的脅威」 
「中国、挑発的行動…ロシアも安定に脅威」 
「米日、宇宙基盤能力など研究のための協力」
アントニー・ブリンケン米国務長官/AP・聯合ニュース

 米国と日本が7日、北朝鮮、中国、ロシアの極超音速の脅威への対応などに関する研究のため、新たな協定を結ぶことにした。

 アントニー・ブリンケン米国務長官は同日、オンラインで開かれた外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)での冒頭発言で「北朝鮮の違法な核・ミサイルプログラムは持続的な脅威となっている。そして私たちは今週の発射を通じて再びそれを目撃した」と述べた。これは今月5日の北朝鮮による極超音速ミサイル発射実験を指したものだ。

 ブリンケン長官は北朝鮮について言及する前に、中国やロシアに対しても「陸上や海上、宇宙、サイバー空間で引き続き国際ルールを違反している」と指摘した。彼は「中国の挑発的な行動は台湾海峡や東シナ海、南シナ海で緊張を高めている」と述べた。また「ロシアはウクライナ国境での軍事力を増強し、ウクライナの主権と領土保全はもちろん、欧州の平和と安定を脅かしている」と述べた。また「中国とロシアは軍事協力を深めている」と付け加えた。

 ロイド・オースティン米国防長官も「核をめぐる北朝鮮の野心と中国の強圧的かつ攻撃的な行動がもたらした挑戦に直面している」と述べた。

 ブリンケン長官は「こうした脅威に対処するため、我々の同盟は今持っている手段の強化はもとより、新しいものを開発しなければならない」と述べた。それとともに「私たちは極超音速の脅威への対応から宇宙基盤能力に至るまで、浮上する防衛関連問題に対し、科学者や技術者、プログラムマネージャーがより容易に協力できるようにする新しい研究・開発合意を始める」と述べた。米日が手を携えて中国、ロシア、北朝鮮の極超音速兵器の脅威に共同で対応するための研究を進めるという構想を明らかにしたのだ。

 米国は中国、ロシアと極超音速兵器の開発競争を繰り広げてきたが、北朝鮮は今回の2プラス2の直前に極超音速ミサイルの発射実験を行ったと発表し、注目を集めた。極超音速はマッハ5以上の速度を言う。極超音速ミサイルは弾道ミサイルと巡航ミサイルの長所を兼ね備えており、探知や迎撃が不可能なほど速いため、非常に脅威的な武器体系とされる。極超音速ミサイルの発射実験を実施した国は、米国、中国、ロシア、北朝鮮だけだ。

 今回の2プラス2は昨年3月16日の東京での対面会合以来、10カ月ぶりに開かれた。日本からは林芳正外相と岸信夫防衛相が出席した。両国は今回のオンライン会合で、先月妥結した在日米軍駐留費負担に係る特別協定にも正式署名した。

 一方、国連安全保障理事会(安保理)は、米国、英国、フランス、アイルランド、アルバニアの要請で今月10日に非公開会議を開き、北朝鮮の極超音速ミサイル発射実験について議論する予定だと、APP通信が消息筋の話として報じた。安保理はこれまで、北朝鮮が弾道ミサイルを発射するたびに会議を招集してきたが、常任理事国である中国とロシアの反対により北朝鮮を糾弾する共同声明を採択できなかった。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1026401.html韓国語原文入力:2022-01-07 11:37
訳H.J

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