キム・ジョンヤン総裁権限代行、韓国人初のインターポール総裁に選出
ICPO総裁選挙でロシア候補を抑えて当選
ポンペオ国務長官、記者会見で「清廉な指導者」
ロシアのプーチン大統領側近のプロコプチュク候補に公開的反対
国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)の新総裁にキム・ジョンヤン現総裁権限代行が選出された。キム総裁権限代行は韓国人としては初のICPO総裁となる。
ICPOは21日、アラブ首長国連邦のドバイで第87回年次総会を開き、キム権限代行を新しい総裁に選出した。選挙では194の加盟国が1票ずつを行使した。キム権限代行は副総裁を勤めていたが、孟宏偉前総裁が先月、中国当局の税務調査を受けて辞任し、総裁権限代行になった。
キム権限代行は慶尚南道昌原(チャンウォン)出身で、高麗大学経営学科を卒業し、第29回行政試験に合格した後、警察で勤務した。ソウル城北(ソンブク)警察署長とソウル警察庁保安部長、京畿警察庁長などを務めた。
今回の選挙では、キム権限代行とロシア内務省所属のアレクサンドル・プロコプチュクICPO副総裁の一騎打ちとなった。当初はプロコプチュク副総裁の当選可能性が高いという見通しも一部から出た。しかし、西欧諸国を中心にウラジーミル・プーチン大統領の側近とされる彼がICPOを導くのは困るという世論が起きた。ロシア政府がICPOを政敵の送還や反体制人物の圧迫に悪用しており、英国などで発生したロシア人に対するテロにロシア政府が介入したという疑惑が提起されてきたためだ。
米政府は20日、キム権限代行を支持する立場を公開で明らかにした。マイク・ポンペオ国務長官はこの日の記者会見で「法治を尊重するすべての国家と団体が清廉な指導者を選ぶことを勧める。我々はキム副総裁がそのような指導者になると信じている」と述べ、強い支持を示した。ホワイトハウスのギャレット・マーキス国家安保会議(NSC)報道官もキム権限代行を「強く支持する」とし、「ロシア政府は政治的反対者を威嚇するためにICPOの手続きを乱用している」と主張した。米共和・民主両上院議員は20日に発表した書簡で、プロコプチュクがICPOの総裁になるというのは「キツネに鶏舎の番をまかせるのと同じ」と語った。彼らは「プロコプチュクは民主主義を弱体化させ、プーチン政権の専制的権力を強化するための威嚇戦略に直接かかわってきた」と主張した。
ロシアと敵対関係にある周辺国のウクライナやリトアニアも、プロコプチュクがICPOの総裁になれば脱退も考慮すると反発した。
訳M.C
