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日中の航空母艦対決、ついに現実化?

登録:2018-05-15 06:52 修正:2018-05-15 17:53
中国、初の国産空母「山東」の試験航海 
2030年までに原子力空母を含む4隻を建造する計画 
日本、「いずも」と「かが」護衛艦、空母改造推進 
艦載機にF-35B戦闘機搭載し中国を牽制
中国の空母と日本が空母改造を進める護衛艦//ハンギョレ新聞社

 中国が13日、遼寧省大連で「山東」と呼ばれる初の自国産空母「001A」の試験航海を実施し、日中間の空母競争が現実化するかに注目が集まっている。

 「山東」は2012年、旧ソ連が建造を中断した「ワリヤーグ鑑」を改修して作った「遼寧」に続く二番目の空母だ。「遼寧」は艦載機の離着陸訓練など、空母運用技術を練習するための試験用の側面が強かったが、早ければ来年に就役する予定の「山東」は実戦用の側面が強いと評価されている。

 「山東」は長さ315メートル、最大時速31ノットで、中国が誇る艦載機J-15を30機以上搭載できるという。離陸方式はスキージャンプ式で、まだ空母11隻すべてが先端射出式の米軍空母と比較するレベルではない。しかし、中国は上海の江南造船所で射出方式を導入した8万トン級新空母を建造しているという。

 中国は2030年までに原子力空母を含め計4隻の空母を保有する計画だ。長期的には6隻以上を保有するという見通しも示されている。

 空母を始めとする中国の海軍力強化に対抗し、第二次世界大戦当時空母大国だった日本も、「いずも」など大型護衛艦を改造し、事実上空母のように運用しようとする動きを見せている。基本的に攻撃用の空母の保有は、日本が表面的に維持してきた「専守防衛」の原則に真っ向から反するものだ。この障害物を乗り越えるため、日本は海上自衛隊が保有する最大の艦艇である「いずも」を一部改造する迂回路を選んだ。

 日本の防衛省は昨年4月、「いずも」を建造した軍需会社に「ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)の航空運用能力の向上に関する調査研究」を依頼した。先月、一部公開された報告書によると、いずも級護衛艦を空母に改造し、米海兵隊の垂直離着陸戦闘機F-35Bを艦載機として使用できるかどうかを検討する内容が盛り込まれている。米国は昨年、ステルス性能を備えたF-35Bを日本の岩国基地に配備した。

 防衛省はF-35Bが護衛艦に着陸した際、エレベーターで格納庫に移すために必要な艦艇改造費用を提示することを求めた。日本が保有したいずも級護衛艦はそれぞれ2015年と2017年に就役した「いずも」と「かが」の2隻だ。これらの護衛艦は現在それぞれヘリコプター14台を搭載できるため、建造当時から軽空母という指摘が相次いだ。これと関連し、東京新聞は日本が戦闘機を搭載できる強襲揚陸艦を新しく建造する案も考慮していると報じた。

 日本がこのように事実上、空母を保有することは、米国海兵隊戦力を積極的に支援し、東シナ海をめぐる中国と日米の競争で優位を占めるためと見られる。

 日本は世界で初めて艦載機で実戦を行った国だ。1941年12月、太平洋戦争の砲門を開いた真珠湾空襲で空母を活用し、ミッドウェー海戦時は一度に空母6隻を投入した。安倍晋三首相は「攻撃型空母は保有しない」という立場を強調している。防衛省も「ヘリコプター搭載護衛艦の航空運用能力の向上に関する調査研究」の目的を米軍に対する後方支援に限定したものの、長期的に日本がF-35Bを導入すれば、海上自衛隊の独自の空母運用が可能になるものとみられる。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/844561.html韓国語原文入力:2018-05-15 00:27
訳H.J

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