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‘伝説の戦闘機’F-22まで出撃…米 武力示威 なぜ?

登録:2013-04-02 00:35 修正:2013-04-02 06:47
米、北の誤った判断を防ぎ、南には安保の傘を広げる…中国圧迫の布石も
米空軍の主力戦闘爆撃機および戦闘機

 米国が最先端兵器を韓半島に相次いでリリースしているのは、それだけ韓半島情勢を深刻に受けとめているという意味だ。 武力誇示により北韓の誤った判断を事前に防いで、韓国を安心させ、中国にもある種の信号を送ろうとする多目的布石と解釈される。 だが、米国の軍事行動が北韓の反発を呼び、そうでなくても緊張した韓半島情勢をより一層悪化させることにならないかとの憂慮も出ている。

検証されていない金正恩政権 攻勢に対抗し
衝突可能性 事前遮断 意図

韓半島情勢 不安 長期化 憂慮
韓・日同盟に抑止力 約束 確認

‘中国が北を制御出来なければ米軍戦力を増強’
中国に‘対北韓説得’要求 メッセージ
緊張局面 加速化する憂慮も

 米国が最近、韓半島に展開した戦略爆撃機B-52,B-2と核潜水艦シャイアン、F-22戦闘機などは、米軍を代表する最先端兵器だ。 特にレーダー追跡を回避できるステルス機能のB-2とF-22は敵陣深くに浸透し、指揮部をはじめとする戦略拠点を破壊できる。 その中でもF-22は2006年6月に行なわれた‘ノーザン エッジ’訓練でF-15,16,18等、第4世代戦闘機らと一対一模擬空中戦を行って、144対0で勝利し‘世界最強’という名声を得た。 このように強大な性能を備えたために技術流出を憂慮した米国空軍がメーカーのロッキードマーティンとボーイングから187機を供給された後に生産を中断させたといううわさもあるほどだ。

 F-22の韓半島出撃は公式的には2010年7月に続き2回目だ。 実際には韓-米連合訓練の時に何度も来たとのことが国防部関係者の伝言だ。 したがって訪問自体よりは‘公開’にメッセージが込められたわけだ。 ただし北韓を過度に刺激することを憂慮したのか、2日に予定されたF-22の言論への公開は取り消した。

 米国政府がこのように超強手を用いているのは、何よりも北韓の金正恩指導体制を不安な対象と感じているためだ。 過去に金正日国防委員長は攻勢をかけても一定時点が過ぎれば状況を管理していたのに反して、今は攻勢の強度が前例なく強いだけでなく、継続して高まっているという点を米行政府官僚は憂慮している。 それで米国は強力な武力示威を通じて北韓の‘検証されていない’若い指導者が誤認しないよう事前に遮断しているということだ。 ヘーゲル国防長官は記者会見で「私たちには分からないことが多い。 しかし新しい指導者が取ってきたすべての挑発的言辞と行動を深刻に受けとめなければならない」として「特に核脅威と関連しては、どの大統領、どの国防長官もただ一度の誤りも願わない」と話した。

 第二に、武力衝突の際に米国が‘拡張抑止力’を約束通りに提供するかを疑う同盟国(韓国と日本)を安心させようとする意図もある。 拡張抑止力が疑問に思われれば、同盟国が自ら核武装に乗り出す恐れがあるという憂慮だ。 デンプシー統合参謀本部議長は 「B-2の韓半島出撃は相当部分の同盟国が衝突がある場合に米国に依存できるという点を確信させようと考えてのこと」と率直に語った。

 米国政府が公式に挙論することはないものの、中国を圧迫しようとする意図もあると専門家たちは見ている。 中国が北韓の行動を制御できなければ、東北アジアでの米軍の戦力が強化されざるを得ないという点を示威する効果を狙っているということだ。 オバマ米行政府は去る4年間の対北韓政策が事実上失敗して、突破口を開く方法として中国の協力を得ることに外交力量を集中している。 北韓を説得するのはもちろん、北韓に制裁しようとしても中国が協力しなければ効果を発揮できない東北アジア独特の地形を意識しているということだ。

ワシントン/パク・ヒョン特派員、キム・キュウォン記者 hyun21@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/america/580751.html 韓国語原文入力:2013/04/01 22:36
訳J.S(1754字)

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