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ドル安本格化…ドル・ウォン相場、3カ月で130ウォン高 =韓国

登録:2025-07-01 19:36 修正:2025-07-02 07:31
1日、ソウル中区のハナ銀行本店のディーリングルームの現況パネルにKOSPI、ウォン・ドル相場が表示されている/聯合ニュース

 ドル安が続く中、7月1日のウォン相場は一時1340ウォン台までウォン高ドル安が進んだ。

 同日、ソウル外国為替市場でドル・ウォン相場は前日より1.0ウォン安の1351ウォンで取引を開始し、午前中一時1349.5ウォンまでウォンが値上がりした後1350ウォン前後で推移し、午後3時30分には日中取引終値基準で前日より5.9ウォン安の1355.9ウォンで取引を終えた。この3カ月間でウォンの価値が最も下がった4月9日(取引中1487.6ウォン)に比べると、3カ月で130ウォン以上の上昇。

 ウォン高が進んだ背景には、最近続くドル安の状況がある。ニューヨーク外国為替市場の相場を見ると、主要6カ国(欧州連合、日本、英国、カナダ、スウェーデン、スイス)通貨比のドル価値を示すドルインデックスは、前日の6月30日基準96.70台で動いた。韓国時間で1日午前には96.69で、最安値を更新した。2022年3月1日の取引中に96.63まで下がった後、3年4カ月ぶりの最も低い水準にあるわけだ。ブルームバーグ通信によると、ドルインデックスは今年上半期だけで10.8%下落し、上半期の下落幅としてはブレトン・ウッズ体制が崩壊した1973年以後の最大値だ。今年上半期のドル価値はスイスフラン比14.4%、ユーロ比13.8%、英ポンド比9.7%下落した。

 最近のドル安は、米ドナルド・トランプ政権の保護貿易政策の余波で輸出が鈍化し、投資・消費が萎縮するなど、米国の景気が反騰の機会を失った点が影響を及ぼしたとみられる。共和党が主導した大規模な減税案で、米国の国家負債や財政赤字への懸念も高まっている。重ねて、今年5月に国際格付け会社ムーディーズは米国の格付けを最高等級から一段階低いAa1に格下げした。最近、主要6カ国の通貨の中で相対的に国家負債比率が低いスイス、スウェーデンに資金が集中し、これらの通貨が相対的に強気を示す状況がドル安を進めている。

 米国の基準金利引き下げの可能性が提起されている点もドル安の原因の一つだ。前日、トランプ大統領は連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長を名指しして「あなたはいつものように遅すぎる」として、現在4.25~4.50%の基準金利を1%またはそれ以下の水準まで大幅に引き下げることを求めた。1日午後4時基準で、シカゴ商品取引所(CME)グループがフェデラルファンド金利先物市場の先物価格指標を活用してFRBの通貨政策を予測する「Fedウォッチ」によると、今月末に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが基準金利を現在の水準で凍結する確率は約80%だとし、引き下げ確率(約20%)より高かったが、9月の基準金利引き下げ確率は0.25%引き下げ確率が75%、0.50%引き下げ確率が19.8%で凍結確率(5.3%)を大きく上回った。

 ドル安のためにドル・ウォン相場もウォン高傾向を見せているが、その上昇幅はドル指数の下落水準には達していない。最近、韓国国内企業の海外投資、輸入業者のドル決済需要が多い状況などが、大幅なウォン高を制御しているとみられる。NH先物のウィ・ジェヒョン研究員は「米国証券投資や企業が工場を建てるなど海外に直接投資しようとする需要が多い」として「ドル・ウォン相場が1350ウォン台にあがる度にドル買いが入ってくることが確認される」と説明した。

ノ・ジウォン記者zone@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/1205717.html韓国語原文入力:2025-07-01 17:30
訳J.S

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