本文に移動
全体  > 経済

「大統領と国会自ら憲法上の権限の行使を自制してこそ民主主義が発展」

登録:2022-11-11 05:35 修正:2022-11-14 06:08
第13回アジア未来フォーラム 
ダニエル・ジブラット教授、基調講演で強調
10日午前、「分裂と排除の時代:新たな信頼を求めて」をテーマに韓国社会が進むべき道を模索する第13回アジア未来フォーラムがソウル中区大韓商工会議所国際会議場で開かれている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 「民主主義が崩壊しないようにするには、政党が優雅に、そして名誉をもって敗北を受け入れる必要がある」。『民主主義の死に方-二極化する政治が招く独裁への道』共著者として韓国でもその名がよく知られる米ハーバード大学のダニエル・ジブラット教授は10日、ハンギョレ新聞社が主催した第13回アジア未来フォーラムで、このように述べた。

 政党が選挙結果に謙虚に受け止め、次の選挙で勝つために懸命に準備する文化が定着してこそ、民主主義が発展するという意味だ。ジブラット教授は「政党は選挙での敗北を通じて自ら改革し、変化することができる」とし、各政党が有権者の選択を受ける競争力を備えることを目標にしなければならないと助言した。

 ジブラット教授は同日、「分裂と排除の時代:新たな信頼を求めて」をテーマに、ソウル中区(チュング)の大韓商工会議所国際会議場で開かれたアジア未来フォーラムの基調講演で、「大統領と国会が与えられた憲法的権限を自ら制限してこそ、政治的信頼が回復し民主主義が発展する」と述べた。相手を制圧するために憲法的権限を最大限活用しようとする行動は、政治報復の論議を呼び、政治的信頼を損なうという点を強調したのだ。特に、大統領制は勝者独り占めのシステムによって政治的信頼の構築が非常に困難な制度だ。ジブラット教授はこのような制度的限界を克服するため、「相互寛容と理解、制度的自制が必要だ」と語った。

 ハーバード大学のロバート・パットナム教授とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)グローバル繁栄研究所(IGP)のノリーナ・ハーツ名誉教授は、2番目の基調講演で、デジタル時代において対面接触がますます消えていく状況を解決するための政府の役割を強調した。公共図書館や公園などの共同体を活性化できるインフラの重要性について説明すると共に、特にハーツ教授は韓国の若い世代が団体活動に消極的な現象を取り上げ、「社会的信頼を築くために必ず乗り越えなければならない」と述べた。

 本紙のキム・ヒョンデ代表理事は開会の辞で、「社会的信頼回復のためのメディアの任務を全うする」と誓った。同日のフォーラムには、フォーラム組織委の共同委員長であるチェ・テウォン大韓商工会議所会長とキム・ウンミ梨花女子大学総長をはじめ、キム・ジンピョ国会議長、ハン・ドクス首相の代理のパン・ムンギュ国務調整室長、与党「国民の力」のチュ・ホヨン院内代表、共に民主党のイ・ジェミョン代表、正義党のイ・ジョンミ代表など、政府・政界関係者、企業家、学界、市民団体関係者などが出席した。

イ・チュンジェ・ハンギョレ経済社会研究院先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1066706.html韓国語原文入: 2022-11-1018:05
訳H.J

関連記事