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韓国の家計負債、7カ月ぶりに減少

登録:2022-01-14 03:04 修正:2022-01-14 07:45
銀行の家計融資残高が2000億ウォン減少 安定化するかは今年の融資管理と不動産状況次第
/聯合ニュース

 恐ろしい勢いで増えていた銀行の家計融資残高が、非常に厳しい融資規制と政策金利の引き上げの影響で、先月は2000億ウォン(約193億円)減少した。今後の家計融資の変化は、金融当局の規制水準と住宅市場の状況にかかっていると韓国銀行(韓銀)は評価した。

 韓銀が13日に発表した「2021年12月中の金融市場の動向」によると、昨年12月の銀行の家計融資残高は1060兆7000億ウォン(約102兆億円)で、1カ月前より2000億ウォン減少した。銀行の家計融資残高が前月より減ったのは、公募株の申し込みが殺到した昨年5月(-1兆6000億ウォン、約-1550億円)を除くと、2014年1月(-2兆2000億ウォン、約-2130億円)以来。特にコロナ禍で政策金利が過去最低(0.50%)へと引き下げられた2020年5月以降、銀行の家計融資残額は対前月比で10兆ウォン以上の増加例が4回あるほど、増加が著しかった。昨年12月の家計融資減少への転換は非常に異例だということだ。ただし、家計融資の中でも住宅担保融資の残高は、増加幅は縮小したものの2兆ウォン(約1930億円)の増だった。韓銀金融市場局市場総括チームのパク・ソンジン次長は「住宅担保融資は伝貰(チョンセ。契約時に一定金額の保証金を賃貸人に支払い、月々の家賃は発生しない不動産賃貸方式)資金需要が残っているものの、住宅取引の鈍化、集団融資の減少などで増加幅が縮小した」とし「信用貸しなどのその他の融資は、銀行の信用貸し管理が続く中、融資金利の上昇、年末ボーナスの流入などで減少を示した」と述べた。

 銀行を含めた金融圏全体の家計融資は対前月比で増加したものの、その幅は大きく鈍化した。金融委員会がこの日発表した資料「2021年12月中の家計融資の動向(暫定)」によると、金融圏全体の家計融資の増加幅は前月(5兆9000億ウォン、約5700億円)を大きく下回る2000億ウォンだった。銀行の融資が難しくなったことでノンバンクに足を向ける「風船効果」が弱まったということだ。

 今後も家計融資増加の鈍化が続くのか、さらに進んで減少するのかは未知数だ。韓銀は、今年の金融当局の融資管理の水準、政策金利の引き上げ幅、住宅市場の状況などを主な変数としてあげている。パク次長は「今年初め、金融機関は本格的に融資再開の動きを見せており、家計融資の需要も依然として高い」とし「まだ安定したと安心するのは早い」と述べた。続けて「家計融資は銀行からの融資の約75%が住宅担保融資なので、住宅市場の変化も同時に見守らなければならないだろう」と付け加えた。

 昨年12月は、銀行の企業融資も大幅に減少(-2兆8000億ウォン、約-2710億円)した。通常、企業融資は、財務諸表確定のため年末に一時的な運営資金の返済が発生する。先月の企業向け融資の減少は、季節的影響が働いたことによるものということだ。ただ、自営業者と見なしうる個人事業者は、銀行融資残高が対前月比で1兆1000億ウォン(約1060億円)増えている。

チョン・スルギ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1027152.html韓国語原文入力:2022-01-13 11:59
訳D.K

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