韓国のベンチャー企業がモノのインターネット(IoT)技術を活用した「スマート傘」を開発し、注目を集めている。このスマート傘は外国の展示会で発表した後、海外企業から販売要請が相次いでいる。話題の企業は、サムスン電子エンジニア出身のキム・ギヨン代表が2015年に創業したオパス・ワン(OPUS ONE)だ。
キム代表は23日、「出勤する時に天気予報で雨が降ると言っていた記憶がちらっと浮かんで、傘を持って出るか迷った経験を商品開発につなげた」と語った。急いで外出しなければならない時、この傘は雨が降るかどうかをすぐに確認してくれる。スマートフォンで「ジョナス」(Jonas)アプリをダウンロードした後、ブルートゥースでスマートフォンとスマート傘を一度つなげば、傘の柄の部分のLEDランプがその日の天気を表示し、傘を持って外出するかを決めることができる。
また、スマートフォンと傘の距離が10メートル以上離れた場合、スマートフォンと傘が振動と警告音で知らせてくれ、スマートフォンや傘の紛失を防ぐ。もし警告を確認できなくても、アプリを通じて傘の最終位置を確認することができ、紛失した傘を探すのにも役立つ。また時にはスマートフォンを周辺に置いてしまい探すときがあるが、傘を30秒ほど振ると携帯電話の警告音が鳴り、すぐに見つけることもできる。傘をさしている間、ショートメールや電話が来れば傘の柄の部分が振動して知らせてくれる。
スマート傘は昨年8月、韓国と日本で販売を開始した後、スペインや台湾に販路を広げている。キム代表は「今月17~19日、スウェーデンのストックホルムで行われた『プロモーションメッサン2017』展示会で反応が熱く、北欧最大の傘製造・流通会社である『Dalarnas Paraplyfabrik』が北欧で独占契約を締結しようと提案してきた」と話した。今月初め、米ラスベガスで開かれた「2017国際消費者家電展示会(CES)」でジョナスの人気を注視した米国の電子製品専門流通会社「エムティーロイズ」も米国販売のための協議を要請してきている。キム代表は「オランダ、香港、中国など、いろいろな国からの輸入提案が相次いでいる」と伝えた。