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北朝鮮の対中国繊維製品輸出が4年で4倍に急増

登録:2014-09-24 10:38 修正:2014-09-24 11:00
開城工業団地で作業している北朝鮮労働者たち。//ハンギョレ新聞社

中国の人件費上昇で北朝鮮との賃金格差が広がり
労働集約型産業は北朝鮮の人力を好む傾向

 北朝鮮の対中国輸出が石炭や鉄鉱石などの資源に偏重されていた状況から抜け出し、年末には繊維製品の輸出が2010年に比べ4倍に増える見通しだ。これは中国の人件費上昇により北朝鮮の賃金レベルとの格差が広がりだし、中国企業が競って繊維製品の委託加工貿易に乗り出したものと分析される。

 韓国貿易協会は23日、北朝鮮の対中国繊維製品の輸出が今年40%を上回る増加傾向で年末に8億ドルで達すると明らかにした。これは2010年の1億9000万ドルの四倍に達する実績だとされる。これにより昨年の対中国貿易赤字幅は7億2000万ドルで、今年は6億ドルを下回るものと予想された。2010年に11億9000万ドルだった北朝鮮の対中国輸出額は、昨年29億1000万ドルで年平均34.7%の高い増加傾向を見せている。

 2010~2011年には北朝鮮の繊維製品の輸出比重は16~17.1%に終わり、資源輸出比重は66.2~71.4%と高かった。だが、今年7月末現在の繊維比重は26.3%で一気に跳ね上がり、資源は60.7%に減った。 これは人件費上昇圧力に直面した中国の繊維会社が直ちに北朝鮮の人力に視線を転じたためだ。北朝鮮と中国の境界地域である吉林省琿春市の労働者賃金は月2700中国元(約4万6千円)だが、北朝鮮労働者は1500中国元(約2万5千円)で40%ほど低い。

 吉林省にある4つの企業は昨年1億4000万ドル相当の衣類1500万セット規模を北朝鮮で委託加工して生産した。また、今月に入り遼寧省丹東にある51の企業が1億ドル相当の衣類1000万セットを同様に委託生産し始めた。また、一部の中国企業は北朝鮮の羅津(ナジン)・先鋒(ソンボン)地域に直接進出して賃加工に乗り出していることが分かった。貿易協会のチェ・ヨンミン北京支部長は「北朝鮮は石油と消費材輸入のために資源輸出に集中する傾向が強かったが、中国と北朝鮮の賃金格差拡大を背景に労働集約産業で対中輸出基調を強化する可能性が大きい」指摘した。

チョン・セラ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力::2014/09/23 19:50

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/656495.html 訳Y.B(833字)

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