原文入力:2009-03-27午前08:58:41
[ニュースずばり]初公開! 自動車事故率・修理費統計
クォン・ウンジュン記者
←ベンツが事故になれば軽自動車価格 吹っ飛ぶと言うが…グラフィック ホン・ジョンギル記者jonggeel@hani.co.kr
どんな車が事故が多く、どんな車が修理費が多くかかるのだろうか?
自動車業界でうわさにだけ伝えられてきた車両別修理費用などをひと目で比較して見られるようになった。保険会社らが車両別事故率と修理費用を整理した成績表を作り保険料を策定しているためだ。既存自動車保険料は運転者の事故率と車両価格により策定され車種別比較が容易ではなかった。だが昨年から自動車保険の40%程度を占める自分の車両損害保険料を自動車モデル別に分けて部品価格差から事故頻度まで考慮して統計を出している。
保険業界研究機関で自動車保険料率を策定する保険開発院はこの統計で自動車保険等級を決める。これまで保険開発院は言論にモデル別損害率等級だけ公開していたが、等級を計算する定規である自動車モデル別事故率と一件当たり損害額統計は公開していなかった。<ハンギョレ>が保険開発院が国会に提出したこの資料を言論で最初に入手し、車種別事故率と一件当たり損害額を覗いて見た。
事故が多く修理費が高い自動車,どうすれば知ることが出来るか
保険開発院の自車料率等級は自動車別一件当たり損害額と事故率統計から集計した。一件当たり損害額は、1回事故について保険会社が支給した平均修理費だ。この修理費は部品価格と工賃を合わせたものとで、一件当たりの損害額が高ければ部品が高く工賃が多くかかるという意味だ。事故率は該当車両が1年間に事故になる確率をいう。
保険開発院は損害率を、排気量により自動車を小型1・2,中型,大型1・2,多人乗1・2,輸入車など8群に分けた。そして各軍に該当する車種別に損害率程度を計算し計11段階等級を付けた。等級数字が大きいほど損害率が低いという意味だ。1等級の保険料差異は全体保険料の2%程度だ。
保険開発院はこの保険料率を計算するために、2005年9月から2008年9月まで3年間の交通事故を全数調査した。2008年末、大韓民国の車両登録台数は1679万4200台余りで、2007年末の自動車事故件数は21万1700件余りだった。年21万件を越える大韓民国の車両事故全体を調査したので、車両モデルの事故修理費はもちろん車種別運転者らの運転習慣を推論する根拠となることができると保険開発院は説明した。
この方式はヨーロッパや米国などでは1950年代から使い続けたもので、日本も2000年からこの料率制を導入した。韓国保険業界は日本導入を見守った後に2年間の準備期間を経て昨年からこの制度を開始した。
理費が高いベンツはなぜ保険料は安いのだろうか?
資料で最も目を引くのは輸入車の損害額と事故率が国産車より高い点だった。特に損害額は国産車に比べてはるかに多かった。
国産車の中で最も修理費が多くかかる3000㏄以上の国産大型車の一件当たり損害額は145万9000ウォンだ。だが輸入車の一件当たり損害額は国産車の2倍近い277万5000ウォンに達する。1000㏄以下小型車の一件当たり損害額71万3000ウォンの4倍水準だ。
修理費が最も多くかかる車両はベンツだった。ベンツの一件当たり損害額は368万9000ウォンで保険加入車両の中で最も高かった。次はBMW(308万9000ウォン),アウディ(286万2000ウォン)の順だった。輸入車の中で一件当たり損害額が最も安い自動車はホンダ(196万ウォン)とトヨタ(205万2000ウォン)だった。それでもこれは国産大型車より50万ウォン程高い金額だ。
輸入車の平均事故率は26.5‰で、韓国の小型車平均18.1‰より相当高かった。事故率が最も高い車両はトヨタ(29.8‰),GM(28.9‰),BMW(28.1‰)の順だった。一件当たり損害額が最も高かったベンツは事故率はむしろ24.1%で最も低かった。ベンツが高価な大型車が多いため、こういう結果が出たと見られる。事故率が低いベンツと修理費が少しかかるトヨタは輸入車の中で最も良い等級である7等級を受けた。
等級が最も悪い車両、すなわち事故率が高く修理費が多くかかる車はフォードとクライスラーであり最も低い1等級だった。BMW,ボルボも3等級で低い水準だった。保険開発院側は国内運行中の輸入車は計25万台で車両モデル別統計を出すには母集団数が少なく、輸入車ブランド別に損害額と事故率を計算したと説明した。
レクストンは修理費,トスカは事故率が高い
国産車中で一件当たり修理費が最も高い車両は、大型乗用車ではなく双龍自動車のニューレクストンとなった。ニューレクストンは事故一件当りの損害額が169万2000ウォンだった。次が143万2000ウォンで現代車のエクースだった。ニューレクストンの損害額は多人乗車両の中で最も修理費が低い旧型サンタフェの88万6000ウォンの2倍程度だ。ニューレクストンの保険料率等級は3等級で多人乗車両の中で最も低い。反面、サンタフェは最高等級の11等級を受けた。
軽自動車は車両別一件当たり損害額差が10万ウォン内外で大きな差はなかった。小型車ではニュープライドが損害額が唯一100万ウォンを越えた。2000㏄級中型車の中で一件当たり損害額が最も高い車はニューSM5で112万7000ウォンだった。ニューSM5は昨年にも最も多い修理費を支給した車両として集計された。反面、一件当たり損害額が最も少ない車はソナタ トランスフォームだった。
事故率が最も高い車は大宇自動車トスカで25.2‰であった。1年間に40台中1台で事故がおきたという意味だ。損害率等級も中型車の中で低い方の4等級だった。1001~1600㏄級小型車の中ではアバンテ(新型)が23.2‰で最も高く、3000㏄以上の大型車の中ではニューチェアマンが24.6‰で高かった。
特異なのはスポーツ型多目的車両(SUV)の事故率が17‰台で、他の車種に比べて低いという点だ。ギャロッパー,サンタフェ(以上11等級)ベラクルーズ(10等級)大部分のSUV車両が保険料率等級も良好だった。1600~2000㏄級中型車に分類されたSUV車両トゥサンとスポーティジもやはり最も良い11等級を受けた。
保険開発院全数調査 実際にどれくらい当たるだろうか?
保険業界が全数統計を出したこの調査の検証のために<ハンギョレ>は部品供給業者の部品価格表と比較してみた。大部分の事故で衝突や追突でバンパーや側面が損傷するという点を考慮する時、前バンパー価格だけ比較してみても車種別損害率を推定することができる。
バンパープロバイダのC社の部品価格表(塗装含む)を見れば中型車の中で前バンパー価格が最も高かった車両はトスカで、21万5000ウォンだった。反面、ソナタ トランスフォームは14万ウォン,ニューSM5は19万5000ウォンだった。トスカのバンパー価格が高いのは一体型であるためだ。バンパーは外皮と衝撃緩和装置,フレームなど三部分で構成されるのに、トスカの場合は一体型なのでバンパーの一部が損傷しても全交替しなければならないためだ。一件当たり損害額が最も高かったニューレクストンは前バンパー価格が29万ウォンだった。これはジェネシス(15万ウォン),グレンジャーTG(14万ウォン)等、大型車バンパーと比較してみてもかなり高い水準だ。
時間当り工賃は製造会社別車種別に標準化できず単純比較が難しい。だが整備士たちは三星車が他の自動車より比較的手がかかる車だと挙げた。ソウル,桃花洞の大成カーセンター チョン・某(41)代表は「SM5とSM7は前照灯でもバンパーを外して行わなければならない」と話した。これを土台に見る時、一件当たり損害額統計は概して一致するものと見られる。
それでは事故率はどうだろうか? 事故率統計が運転者の運転習慣を推論する基準になるだろうか? 保険開発院統計によればSM5は新型と旧型の事故率差が明確だ。SM5旧型の事故率は18.7‰で中型乗用車の中で最も低い水準なのに反面、新型SM5の事故率は23.3‰で中型車グループの中でトスカに次いで高い水準だった。料率等級も旧型は7等級で良好だったが、新型は4等級で最も悪い水準だった。ルノー三星車関係者は「新型車購入顧客が30代後半だが、反して復古調の旧型モデルを好む人々はこれより年上だろう」と推測した。このような点から見る時、保険開発院が集計した一件当たり損害額統計は現実を相当部分反映していると見られる。
保険業界は修理費を明らかにしない慣行をなぜ破ったか?
保険業界はこの間、各車種の部品費用と修理費用はほとんど公開しなかった。自動車会社と摩擦を起こす必要がなかったためだった。同じ財閥グループ系列で自動車会社と保険会社が絡まっていることも理由の一つだった。
そうした保険業界が自動車修理費と事故率が一目で分かる損害率を公開したのはなぜであろうか? 大韓損害保険協会は事故が多く修理費が多くかかる車両の運転者の保険料は高め、そうではない車両運転者の保険料は低くするという保険合理化の一環だと説明する。このように増えた保険料追加分は保険会社に入ってくるのではなく損害率が低い車両の所有主らの安い保険料を充当する。
ここに以前とは違い、消費者を通じて自動車会社を圧迫しようとする意図も読まれる。最近自動車が運転者便宜のための装置とデザインに主に気を遣い、事故対応には神経をあまり使っていないのではないかということだ。チョン・テユン保険開発院自動車保険本部商品チーム長は「ヨーロッパの自動車メーカーは一体型バンパーだけを生産する国内メーカーとは違い、80年代から保険業界の要請を反映しバンパーを3等分し生産してきた」として「バンパーの一方がこわれる事故がおきても修理費を既存より半分以下に減らすことができる」と話した。
保険業界は自家用車両にのみ適用されるこの料率差別制を来年からは貨物車やバスなど商用車にも拡大適用する方針だ。また自車のための保険料だけでなく他の自動車保険料算定全体に順次拡大する方針なので、今後も損害額と事故費統計を基礎にした損害率統計は自動車選択の重要な変数になるものと見られる。
クォン・ウンジュン記者details@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/specialsection/newspickup_section/346418.html 訳J.S