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植民地近代化論を「論破」…ホ・スヨル名誉教授死去

登録:2023-01-31 01:35 修正:2023-01-31 08:33
故ホ・スヨル教授=資料写真//ハンギョレ新聞社

 右翼経済学者たちの「植民地近代化論」の虚構性を暴露することに学問的情熱を傾けた忠南大学のホ・スヨル名誉教授が29日、持病のため死去した。享年71。

 大邱(テグ)で生まれた故人は、ソウル大学経済学科大学院を卒業。1978~2016年に忠南大学経済学科で教鞭をとった。

 故人の学問的業績は「植民地近代化論の実証的反論」と要約できる。植民地近代化論とは、一群の韓国の右翼経済学者たちが日本の極右勢力の主張を受け入れて提示した主張。故人は『開発なき開発』(2005)、『日帝初期朝鮮の農業』(2011)、『植民地近代化論、何が問題か』(2017)などの著作で植民地近代化論の虚構性を実証的資料によって論破した。植民地近代化論者たちは、朝鮮後期の社会は生産力崩壊で自滅せざるを得ない危機に陥っていた▽日帝強占期に日本の先進資本が投入されたことで朝鮮は急速に開発され、朝鮮人の生活水準は飛躍的に高まった▽このような植民地開発の経験と遺産が解放後の韓国経済の高度成長の歴史的背景となった、と主張していた。

 故人は、植民地近代化論のこのような主張に対し、実証資料を用いて一つひとつ反論した。植民地になる前の経済統計が歪曲されたため、植民地化後に急速な成長が実現したという錯視が生じた▽植民地期にいわゆる「近代的経済開発」がなされたのは事実だが、日本人と朝鮮人の民族間の生産手段の不平等が拡大し、経済的格差が拡大する「植民地的経済構造」が強化された▽そのため日帝強占期の産業化は「開発なき開発」へと帰着した、というのが故人の反論内容だった。また、このような事実は1918~1945年の間に朝鮮人に対する栄養供給量が減少し続けたという統計的事実によっても裏付けられると故人は述べた。開発の恩恵がそのまま回って来ていたのなら、栄養供給量が減少するはずはないということだ。

 故人は、韓国経済を締め付けてきた植民地的経済構造が解放後に崩壊していったことで、1960年代以降に急速な経済発展が実現できたということも実証的に明らかにした。解放という政治的事件が植民地経済構造を粉砕し、急速な経済発展への道を開いたということだ。故人は植民地近代化論者たちの本『反日種族主義』が物議を醸していた2019年8月、ハンギョレへの寄稿で「植民地近代化論は社会的イシューになるたびに世論で一斉に叩かれたが、忘れた頃に必ず飛び出してきて怒りを買う」とし、「植民地近代化論者たちの言う『不都合な真実』は『不都合な虚構』に過ぎない」と釘を刺した。

 遺族には妻のソン・インジャさん、娘のホ・ユンギョンさん、息子のホ・ギュソさん、娘の夫のイ・ジュンヨプさん(亜洲大学経営学科教授)、息子の妻のイ・チョンベクさんらがいる。葬儀はソウル大学病院斎場7号室にて。出棺は31日午前7時。

コ・ミョンソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/religion/1077551.html韓国語原文入力:2023-01-30 17:32
訳D.K

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