国連の今回の制裁は北韓の個人5人と5ヶ所の企業・機関,先端素材など2種類の物資を対象とする。当初米国など西側陣営が提示した対象に比べだいぶ縮小されたが、中国とロシアを含めて全員一致で決定された点で北韓にとって相当な圧迫になるものと見られる。海外旅行禁止など北韓の個人に対する制裁が行われるのは今回が初めてだ。もちろん北韓社会がすでに国際社会と隔離された状態なので今回の制裁が決定的な打撃を与える可能性は少ない。
北韓は安保理の制裁決議自体を認めないとする態度を続けている。権力序列2位のキム・ヨンナム最高人民会議常任委員長は数日前に非同盟首脳会議で「6者会談は永遠に終わった」と発言した。去る4月北韓当局の ‘6者会談絶対不参加’ 方針を再確認した発言だ。北韓のこういう姿勢は国際的孤立を深化させるなど自分のためにもならない。北韓は自身の一方的行動を国際社会がどのように受けとめるかを今回の制裁決定を通じて悟ることを望む。状況をさらに悪化させかねない措置を自制することは言うまでもない。
それでも今の状況がむやみに対決にばかり進んでいるわけではない。ニューヨーク チャンネルを通じて北韓-米国接触がなされており、米国側も北韓が交渉復帰方案を探しているようだという分析を出している。米国はカット キャンベル国務部東アジア太平洋次官補が議会承認後 初めて今日韓国を訪れるなど、核解決方法を求めて関連国との協議に入った。何日か前には武大偉中国外交部副部長が6者会談参加国を歴訪し会談再開の雰囲気造成のための整地作業をした。
キャンベル次官補が主張するように、北韓を非核化する最も効果的な手段は外交であり圧迫だけでは北韓を交渉の場に呼び出すことはできない。制裁局面が一定期間維持されるほかはないとは言え、効果的交渉の枠組みと包括的解決方法作りの努力が先行しなければならない所以だ。こうした状況であるほどわが政府の態度が重要だ。今のように対北圧迫の先鋒隊の役割に重点を置いていては大きな流れから外れるばかりでなく、南北関係もさらに悪化する。政府の姿勢変化が緊急な状況だ。
原文: 訳J.S