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放置された重症患者が遺棄され「ミイラ化遺体」に…韓国の未登録移住民の悲劇

登録:2026-11-03 02:15 修正:2026-11-03 07:21
先月30日、ハンギョレが訪れた九老区の住宅街の路地にある、ミイラ化遺体で発見されたAさんが生前住んでいたバラック=ホ・イェジ記者//ハンギョレ新聞社

 ソウル市九老区のごみの山にミイラ化した状態で遺棄されていた遺体は、50代の未登録の移住外国人の男性であることが確認された。中国出身のこの男性は、死亡前に持病のため集中治療室に入院していたが、何の支援や介護も受けられずにいた末、息を引き取ったとみられる。行政の死角地帯に置かれた危機に直面する未登録移住民の悲惨な現実が、またも確認された。

 ソウル警察庁のコ・ボムソク庁長は2日の定例記者懇談会で、ソウル九老区のごみの山でミイラ化した遺体で発見されたAさんの身元について、「中国籍の50代男性であることが確認された」と明らかにした。警察は先月27日、環境美化員(清掃員)の通報を受けて捜査に着手し、Aさんの遺体遺棄を指示し実行した疑い(死体遺棄および死体遺棄教唆)で、80代の男性B氏と60代の男性C氏を取り調べている。

 警察の説明によると、Aさんは2011年に韓国に入国し、2022年に滞在期限が満了したため、未登録の身分で生活していた。Aさんは今年8月15日から31日まで持病のため集中治療室で治療を受けていたが、医療費を支払えず退院していたという。入院時に保護者として記載されていた中国出身の同居人が存在するが、死亡時には出国しており、Aさんの死とは無関係だという。

 韓国で15年も過ごしてきたにもかかわらず、遺体として遺棄されるまで、Aさんの死に気付いた者は誰もいなかった。警察は、Aさんは死後少なくとも1カ月以上、放置されていたと推定している。その背景にはまず、行政上「存在しない」Aさんの未登録移住民という身分がある。集中治療室に入院し、治療費を支払えないほどの状況にあっても、政府の支援はまったくなかった。Aさんの居住地の住民センターの関係者は支援の可否を尋ねると、「未登録の方々を対象にする根拠も、余裕もない」と答えた。

 Aさんが亡くなるまで住んでいた九老区のバラックの孤立も、問題が指摘されている。同地域にもバラックは多数存在するが、バラック相談所などがある東子洞や永登浦駅周辺と比べても、管理実態は劣悪なのが実情だ。韓国都市研究所が実施した「九老区非住宅居住民の住居実態調査」(2019)によると、九老区の住居ぜい弱階層の60%以上に家族や親戚などとの往来がなかった。Aさんもまた、国内に知人や縁者がいなかったという。

 移住民センター「チング」のイ・ジェホ事務局長は「緊急の状況に直面した未登録在留者に対する福祉は空白となっており、市民社会団体などに依存しているのが現状」だとして、「特別な危機状況に置かれた移住民に限ってでも、人道的観点から公的領域に包摂すべきだ」と述べた。

コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1285396.html韓国語原文入力:2026-11-02 17:52
訳D.K

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