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金正恩氏「核の高度化」強調…米国に「非核化は議題にできない」メッセージ

登録:2026-10-05 00:01 修正:2026-10-05 08:13
朝鮮中央通信は、3日未明に北朝鮮の金正恩国務委員長が視察する中、東部地域から朝鮮東海に向けて中距離戦略ミサイルの発射訓練が行われたと4日に報じた。金委員長と娘のジュエ氏が発射を見守っている/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 3日に北朝鮮が極超音速ミサイルの発射訓練を実施した後、労働党のキム・ヨジョン総務部長がそれを公表し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が「強力な抑止力」を強調したのは、非武装地帯(DMZ)での地雷爆発事故に対する韓国政府の謝罪・対話要求を一蹴したものと読み取れる。同時に、朝米首脳会談が取り沙汰される中で、米国に「非核化は不可能」というメッセージを伝えることを意図したものと分析される。

 ミサイル発射訓練は、2日にキム・ヨジョン部長が談話で「我々はいかなるかたちであれ、韓国とかかわったり付き合ったりする余地も許さない」と述べ、地雷爆発事故についての韓国政府の対話提案を拒否した翌日に実施された。李在明(イ・ジェミョン)大統領は1日の国軍の日の記念演説で「南北間の軍事的緊張を緩和するための実質的な措置を一貫して続けていく」と述べて北朝鮮に対して対話を呼びかけたが、キム部長は2日に「茶番劇の極み」だとする非難声明を発表。その翌日には極超音速ミサイル発射訓練を発表したのだ。

 キム部長がミサイル発射訓練の12時間後となるこの日(3日)夜に朝鮮中央通信を通じて同訓練の実施を発表したのも異例だ。主に韓米日などに対して政治的メッセージを発信してきた同氏は、北朝鮮の主要な軍事活動を公開した前例がほとんどない。キム部長は「この打撃を回避する方法は事実上ない」として、先に韓国(飛行距離700キロ以上)と日本(同680キロ)が示した軌道追跡結果も誤っていると主張しつつ、両国の「探知能力」を皮肉ってもいる。労働新聞は4日、発射されたミサイルについて「東海上1000キロの距離にある緯度43°36′28.04″、経度138°00′47.02″の設定目標点に命中した」と報じた。

 統一研究院のホン・ミン先任研究委員は「北朝鮮は今年初めから極超音速ミサイルの実験を続けてきたが、キム・ヨジョン部長が直に前面に出たことで、地雷爆発局面と政治的に結びつけた」とし、「先日の韓国政府の会談提案などを拒否し、軍事的目標の完遂に集中するという対南メッセージを発したかたち」だと述べた。

朝鮮中央通信は、3日未明に金正恩国務委員長が視察する中、東部地域から東海に向けて中距離戦略ミサイル発射訓練が行われたと4日に報じた。金委員長の右隣に娘のキム・ジュエ氏、左端に妻のリ・ソルジュ氏。党軍需工業部のキム・ジョンシク第1副部長、ミサイル総局のチャン・ジャンハ局長(右奥)も同行した/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 労働新聞は、金委員長がミサイル訓練を視察し評価したことを伝えることで、重要性を強調した。金委員長は「我々のこのような活動は、明白に国家の核戦争抑止力をさらに高度化しようというもの」だとして、「それは国家の安定を守るために不可欠なもの。我々の見解と路線において変化はあり得ない」と述べた。現場には娘のキム・ジュエさんと妻のリ・ソルジュ女史が同席し、武力示威に家族を伴う様子も演出した。元山から発射されたミサイルの飛行距離が1000キロだとすると、太平洋の米軍基地が射程圏内に入るが、金委員長は朝米対話を目指す米国のトランプ大統領に軍事力を誇示することで、「非核化は議題になり得ない」というメッセージを送ったと解釈される。

 ソウル大学統一平和研究院のチャン・ヨンソク客員研究員は、「米国を狙った中距離ミサイルの訓練をおこなったということは、このミサイルがいまや運用段階にあることを主張するもの」だとして、「キム部長は韓国に対して『無視』戦略を展開し、金委員長はトランプ大統領との首脳級対話を試みている。今後、朝米会談が行われることになった際、非核化を議題化しないようにすることが目的」だと述べた。

 一方、李在明大統領はこの日の10・4南北首脳宣言19周年記念式で、統一部のキム・ナムジュン次官が代読した祝辞で「敵対と対立の悪循環を断ち切らなければならない」と述べ、平和共存を推進する考えを改めて示した。

チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1280876.html韓国語原文入力:2026-10-04 19:58
訳D.K

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