韓国のガールズグループ「ILLIT(アイリット)」の「NewJeans(ニュージーンズ)模倣」疑惑を巡り、HYBE傘下のBELIFT LABのクリエイティブディレクター、H氏がミン・ヒジン前ADOR代表らを相手に提起した損害賠償訴訟で、ミン前代表が勝訴した事実が後になって明らかになった。H氏が控訴を断念したため、ミン前代表は最終的に勝訴した。
ソウル西部地裁民事22単独のパク・グンギュ判事は、先月21日、H氏がミン前代表とS前ADOR副代表を相手に提起した損害賠償請求をいずれも棄却した。訴訟費用もH氏が負担するよう命じた。H氏は、両者が共同で1億ウォン(約1130万円)と遅延損害金を支払うよう請求していた。
ミン前代表は2024年4月22日、「BELIFT LABのILLITはNewJeansを模倣した」などの内容が含まれた公式声明を発表し、同月25日に記者会見を開いた。H氏は、ミン前代表が声明や記者会見、その後の法廷での口頭弁論や電子メールの送付などを通じて虚偽の主張を行ったことで、自身の名誉を毀損したと主張した。S氏に対しても、ミン前代表と関連行為を共謀したとして、共同損害賠償責任を問うた。
まず、裁判所はS氏に対する請求を認めなかった。裁判所は、H氏が提出した証拠のみでは、S氏がミン前代表と客観的に関連する共通性のある行為を行ったり、ミン前代表の実行行為を容易にしたりするなど、各行為に加担したと認めるには不十分だと判断した。
ミン前代表に対する請求についても理由がないとした。裁判所は、声明文や記者会見にH氏の名前や役職が全く記載されていない点などを挙げ、名誉毀損の被害者がH氏であると特定するのは難しいと判断した。
裁判所は、H氏がミン前代表の記者会見の最中に自身のインスタグラムのストーリーに中指を立てる写真を投稿してから削除し、その2日後にNewJeansの新曲「バブルガム」のミュージックビデオ公開後に、ある映画のポスターを投稿してから削除した事実にも言及した。こうした行為がミン前代表のファンたちに知れ渡ったことで、H氏に対してコメントや動画による攻撃が集中したものとみられると判断した。
ILLITがヘアメイクや衣装、振り付け、写真、映像、イベント出演など、「芸能活動のあらゆる領域で」NewJeansを模倣したという内容についても、一般的なものとみなした。H氏が総括ディレクターを務めた「ビジュアル領域」を特定してNewJeansを模倣したと主張したわけではないという判断だ。
裁判所はこれに基づき、H氏が不法行為の被害者として特定されたことを前提としたミン前代表に対する請求には理由がないとの結論を下した。事実の摘示の有無や事実の虚偽性、違法性阻却の有無など、残りの争点については別途判断する必要はないとした。