李在明(イ・ジェミョン)大統領は18日、100分にわたり記者会見を行い、一度も笑顔を見せることなく何度も「すべては私の至らなさのせい」だと述べつつ、低姿勢を貫いた。
李大統領はこの日午前10時30分から、青瓦台(大統領府)迎賓館で100分間にわたり「スタンディング」記者会見をおこなった。当初予定されていた開始時刻は午前10時だったが、30分延期された。大統領府の関係者は会見前に記者団に延期を伝えつつ、「今回の会見に臨む大統領は非常に責任を持っている」として、「最後までみなさまに直にお話しすべきことを具体的にまとめる過程であるため、少し時間をいただきたいということ」だと説明した。李大統領は会見直前まで原稿を自ら修正したという。
これまでの記者会見では座っていた李大統領は、この日の会見では立ち続けて記者の質問に答えた。大統領と記者団の間隔も、これまでの2.5メートルから1.5メートルへと近づけられた。会見場の正面には「国民の思い、国民の暮らしをさらに見つめていきます」と記された横断幕が掲げられた。
李大統領は記者会見開始後の20分間にわたる冒頭発言で、「地方選挙後、突然の国民の失望とご心配に直面し、戸惑ったのも確か」だとしつつも、「多くの時間熟考し、省察した結果は『常に国民は正しい』であり、すべては私が至らなかったせい」だと述べた。続けて「繊細さも足りず、コミュニケーションも足りず、私の政策によって被害を受ける方々の反発も当然のことであるにもかかわらず、『なぜそこまで反発するのか』とあえて見ぬふりをしてきた面もある」とし、「結局、国民に対する尊重の気持ちが足りていなかったのではないかと思うようになった」と語った。
支持率が低下している局面で行われた記者会見であるだけに、この日の李大統領の答弁は普段より短かった。この日発表された韓国ギャラップの世論調査(15~17日に全国の満18歳以上の男女1002人に対し実施、信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント、電話面接調査)では、李大統領の職務遂行を「支持する」は37%、「支持しない」は56%。「支持する」はこの調査で就任後最低を記録し、「支持しない」は先週より5ポイント上昇した。
ただし重任、公訴取り消し、派兵などの波紋を呼んでいる懸案については、以前よりはっきりと立場を示した。
李大統領は冒頭発言で「内閣責任制や二元政府制を導入しようとしているという一部の主張は根拠がない」とし、「この場をお借りして改めて確固として申し上げる。私は重任するつもりはまったくない」と語った。公訴取り消しについては、「この場ではっきりと国会側にお願いしたい」とし、「いま物議を醸しているでっち上げ起訴特検の権限事項の中から、既存の起訴事件の移送および処分に関する条項は削除し、真相究明にのみ集中してほしい」と述べた。ホルムズ海峡への派兵については「戦争に関与したり介入したりする派兵はない」として、「そのようなかたちの軍資産の派兵はないという原則を守ってきたし、今後も原則に変化はない」と強調した。
李大統領は会見の途中、伝貰(チョンセ:借り手が契約時に貸し手に高額の保証金を預けることで月々の家賃の支払いがなくなる不動産賃貸方式)制度に関する質問に怒りをのぞかせる場面もあった。
李大統領は記者から「かつて大統領は伝貰制度に関して、韓国の特異な私金融制度だ、徐々に消えていくべき制度だとおっしゃった。今も伝貰は消えてなくなるべき制度だとお考えなのか知りたい」と問われ、「消えていくだろうと言ったと記憶している」と答えた。続けて「消えていくだろうと言ったわけで、私がいつ消えるべきだと言いましたか」として、「であれば質問に意味はなくなります。これにて回答に代えます」と答えるにとどまった。
司会を務めた大統領府のカン・ユジョン首席報道官は、記者会見の途中で国民のコメントをリアルタイムで紹介。その中には「すべてを抱え込もうという理想は捨てるべきだ」、「主張は抑えて傾聴することをお勧めする」といった批判的なものもあった。
この日の記者会見は、これまで積極的に「追加質問」を受けていたのとは異なり、李大統領が自ら締めの発言をして終わった。
李大統領は「結果に集中しすぎたものだから、その過程で細やかでなかったことが非常に大きな問題だったと、今では痛感している」として、「コミュニケーションをより多く取り、より多く聞き、もっと尊重し、しかし当初やろうとしていたことは決して放棄することなく、力を入れて続けていく」と述べて者会見を締めくくった。