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ヘイト表現、日常化し使っているのに気づかず…韓国「プラットフォーム規制が急務」

登録:2026-05-25 08:34 修正:2026-05-25 09:47
盧武鉉財団のチョ・スジン理事が、23日に開催された盧武鉉元大統領の17周忌追悼式で、日刊ベスト利用者とみられる来訪者が嘲笑的な行動を取りながら写真を撮ったと主張した=チョ理事のフェイスブックより//ハンギョレ新聞社

 スターバックスコリアの「タンクデー」マーケティングと、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の追悼式嘲笑問題が契機となり、韓国社会全体にまん延するヘイト表現にブレーキをかけるべきだという声が高まっている。専門家たちは、一部の極右オンラインコミュニティーで始まった「ヘイト表現遊び」が「誇示や浸透」のかたちで一般人の間にも広がるなど、攻撃的なものへと進化しているとして、ヘイトを生産・拡散するオンラインプラットフォームの責任を強める方向での規制とともに、これを容認しないという社会的合意の形成が急務だと口をそろえる。

 一部のオンラインコミュニティーや若い世代を中心として、「ミーム(Meme:オンライン上の流行コンテンツ)」のように消費される隠語や特定集団をおとしめる用語が近年、絶えず「水面上」の公的領域への侵入を試みている。「滅共(共産主義撲滅)」などの極右的な言行を繰り返してきたチョン・ヨンジン会長の率いる新世界グループの系列会社スターバックスコリアが、今月18日の「5・18タンクデー」マーケティングで波紋を呼んだのを皮切りに、19日にはラッパーの「Rich Iggy」が盧元大統領の命日(5月23日)を連想させるチケット価格(5万2300ウォン)で公演を推進し、盧武鉉財団などの反発により取り消している。23日には、オンラインコミュニティー「DCインサイト」の一部掲示板のトップページの写真が、盧元大統領の死に対する嘲笑を意味する「逆さまの状態」に変更された。11日にはプロ野球チーム「ロッテ・ジャイアンツ」のユーチューブチャンネルが、ノ・ジンヒョク選手の登板にあたって「無限(ムハン)拍手」という字幕を入れて「ノムハン(「あんまりな」を意味する表現にも似た発音)拍手」と読ませるというかたちで盧元大統領をおとしめた。

 極右系コミュニティー「日刊(イルガン)ベスト貯蔵所」(略称:イルベ)で作られたロゴや特定地域に対するヘイト表現が放送局の字幕に使用されるなど、「ヘイト遊び」が近年相次いでいるが、彼らの手法がますます巧妙になっていることも問題だ。内部には楽しさを感じさせたり結束感を抱かせたりする一方で、外部からは簡単には気づかれないように巧妙に迂回(うかい)する方法を選んでいるのだ。江南(カンナム)駅女性殺害事件の際、女性ヘイト犯罪の犠牲者の追悼を嘲笑する花輪を送りつけたり、セウォル号惨事特別法の制定を求める遺族のハンスト座り込みの現場で暴食のアクションを繰り広げたりといったオフラインでの露骨な行動とは、やや異なる様相だ。慶北大学のユン・キム・ジヨン教授(哲学)は「閉鎖的なコミュニティー文化を大衆の接する公的領域にさらすのは、一種の『誇示行為』」だとして、「人々がヘイト表現を理解できなければそれ自体が笑えるし、もし気づけば『そのような意味ではない』と言っていつでも責任を回避できるように断片化された表現を用いているようにみえる」と指摘した。

 問題は、このような「ヘイトミーム」が、容易に拡散するSNSを通じて一般人の間で脈絡なしに繰り返し軽く消費されることで日常的な言葉として浸透し、極右的、ヘイト的なコミュニティー感情に同調させられることだ。実際に、一部のオンラインゲームや主に若者が利用するコミュニティーなどでは、盧元大統領を嘲笑する口調である「~ノ」や「イギ」などが、蔑視の意味ではなく単なる「おもしろい口調」として定着している。社会学者で作家のオ・チャンホさんは「文脈を知らずに使っていたとしても、時間がたつにつれて極右的思想を内面化、学習してしまうという危険性がある」と指摘した。

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は24日にX(旧ツイッター)で「ヘイトサイトの閉鎖」の可能性を示唆したが、実現は容易ではない見通しだ。投稿の多くが違法情報や審査規定違反に当たらない限り、制裁権限を持つ放送メディア通信審議委員会が制度的にサイト利用停止措置を取るのは難しいからだ。

 ウェブサイトの閉鎖のような単線的な措置は、ヘイト表現の拡散を根本的に防ぐどころか、ヘイト遊びをアングラ化するなどの副作用を引き起こす恐れもある。この日の李大統領の「イルベ閉鎖」発言について、コミュニティーでは「むしろイルベを閉鎖して(利用者が)あちこちに広めた方が良い」、「反発心が刺激されて若い男性がさらに右傾化するだろう」といった反応が見られた。

 そのため、プラットフォーム規制や差別禁止法の制定など、ヘイト表現の規制に向けた社会的合意を優先すべきだという声もあがっている。女性現実研究所のクォン・キム・ヒョニョン所長は「インスタグラム、フェイスブック、ユーチューブなどがヘイト表現を規制できていない時は、プラットフォームに責任を問うべきだ」として、「差別禁止法の制定のようなヘイト表現規制に対する社会的合意がないと、(対策は)失敗する恐れがある」と述べた。

チョ・ヘヨン、パク・チャンヒ、チョン・ジョンフィ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1260217.html韓国語原文入力:2026-05-25 05:00
訳D.K

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