韓国への戦時作戦統制権(戦作権)の移管が早ければ来年末にも可能になるという見通しが出た。
韓国国防部関係者は戦作権の移管に関し、「(10月末か11月頃に開かれる)韓米年次安保協議(SCM)の前にはロードマップを完成し、このロードマップを基準に戦作権の移管および移管以降についての部分の準備を進められるように(する)」と述べた。
同関係者は20日、記者団との会見で「当初は上半期の韓米国防統合協議体(KIDD)でロードマップの完成を目指していたが、現時点では我々が(ロードマップに)盛り込むべき内容がまだ多いため、遅れている」と明らかにした。
現在、韓国と米国は韓米連合司令部に代わる未来連合軍司令部の任務遂行能力の評価・検証を進めている。両国は、戦作権移管に向けた第1段階の初期作戦能力(IOC)の評価(2019年)と検証(2020年)を終え、第2段階の完全作戦能力(FOC)の評価(2022年)に続き、今年のSCMでこれを検証する計画だ。この検証が終われば、韓米国防部長官は戦作権の移管年度(X年)を決め、両国の大統領に建議する手続きを踏む。その後、直ちに第3段階の完全任務遂行能力(FMC)の評価および検証まで完了させ、両国の大統領に戦作権移管の日程を建議することになる。
X年までの準備期間は1年で十分と伝えられており、これを考えると、韓米間の協議が順調に進めば、早ければ来年末か再来年の頃には戦作権の移管が実現すると予想される。だが、この日程は韓国側の希望であり、米国との日程をいかに調整するかが鍵となる。在韓米軍司令部などは、時期よりも戦作権の移管に向けた条件を満たすことが重要だとみている。
韓国国防部は今年のSCMの前に、戦作権の移管の加速化に向けたロードマップを策定する案を推進している。韓米共同のロードマップが策定されれば、今後進める戦作権の移管にむけた準備作業の基準が整うことになる。
戦作権の移管が政治的問題なのか軍事的問題なのかについて、国防部関係者は「戦作権の移管は、最初から最後まで政策的・政治的なレベルで決められる事案」だとし、「軍事当局が言っているのは報告を通じた助言にすぎない」と強調した。エグザビエル・ブランソン在韓米軍司令官は「2029年第1四半期」までに戦作権移管の条件を満たすことを目指すと言及したが、結局、最終決定は両国の首脳部が政治的に下す必要があるという意味だ。
同関係者は「客観的かつ専門的な軍事的勧告は、大韓民国と米国の両国の安全保障を持続的に支える方向で決定がなされるようにするために不可欠だ」と語った。
一方、今月12〜13日に開催された両国の上半期の統合国防協議体会議では、国連軍司令部が管轄権を行使する非武装地帯(DMZ)に対するいわゆる「分割管理」案も公式議題として議論された。国防部当局者は「(米国が)その必要性を理解し、大きな進展があった」と述べた。
国防部は、軍事境界線(MDL)を基準に南側2キロメートルまでの南方限界線のうち、南側の鉄柵の北側は引き続き国連軍司令部が管轄し、鉄柵の南側は韓国軍(国防部)が管轄するよう、米国に提案した。今回の会議でこの問題を初めて公式の議題にするため、非武装地帯関連の内容を詳細に米国に事前説明したことも分かった。
国連軍司令部はこれに対し、「国連軍司令部の立場は、従来の公開発言で説明した通りであり、変わっていない」とし、停戦協定に基づく役割と責任を引き続き遂行すると述べた。DMZの管轄権は停戦協定などに基づき国連軍司令部にあることを改めて強調した発言だ。