韓国政府は27日、グーグルなどの米国企業が要求してきた高精度地図データの国外持ち出しをセキュリティ条件の遵守を前提に承認した。今回の決定が韓米両国の関税交渉に与える影響に注目が集まっている。
貿易・通商の専門家たちは、米国政府が代表的な非関税障壁として指摘してきた高精度地図データの持ち出しを韓国政府が承認したことについて、「当面の危機は乗り越えたが、米国の圧力は続くだろう」との見通しを示した。
チャン・サンシク韓国貿易協会国際貿易通商研究院長は「トランプ政権が2月中に『通商議題』報告書を発表し、3月には国別貿易障壁報告書(NTE)を発行して海外の国々に圧力を加える予定であることを考えると、韓国政府の今回の決定は時宜にかなっている」と評価した。さらに「クーパンの投資家たちが通商法301条に基づいて不公正貿易を調査するかどうかを決定する時期も3月中だが、まず韓国政府が米国に対し、デジタル障壁の解消のために『努力している』という印象を与えることはできるだろう」と語った。
チャン・ヨンジュン慶煕大学貿易学科教授も「地理情報に基づく技術と産業が急速に発展する中で、既存の閉鎖性を維持するのが難しくなったため、妥協案をうまく選んだものとみられる」とし、「相互関税に関して連邦最高裁の違法判断を受けたトランプ政権が通商法301条の調査を強化すると脅しをかけている状況なので、できるだけ摩擦を減らす方向で通商を進めるべきだ」と強調した。
ただし、高精度地図データの国外持ち出しは、米国政府が問題を提起した「デジタル貿易障壁」の一つにすぎないため、今後の圧力は続く見込みだ。米国政府はこれまで、オンラインプラットフォーム法▽米国技術企業に対するネットワーク使用料の課徴▽情報通信網法改正案(虚偽情報・操作情報根絶法)などについても懸念を表明してきた。韓国政府は、米商務省と通商代表部(USTR)がこれらの解決を求め引き続き圧力をかけてくるとみて、神経を尖らせている。
チョ・ソンデ韓国貿易協会通商研究室長は「米国政府と企業が長い間提起してきた地図データ持ち出し要求を韓国政府が受け入れたことで、争点を一つでも減らし、両国の対話がより友好的に進むだろう」としつつも、「しかし、相互関税の違法判決を受けたトランプ政権の通商・貿易政策の不確実性が非常に大きくなっており、今回の措置だけで韓米両国の関税交渉の局面を完全に変えるのは難しいだろう」と予想した。