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ウォン安ドル高と通貨危機のトラウマ【コラム】

登録:2025-12-07 18:08 修正:2025-12-08 07:33
Jaewoogy ma氏提供//ハンギョレ新聞社

 1997年のアジア通貨危機は、韓国の人々に忘れられないショックと傷を抱かせた。ウォン安ドル高と高金利で企業と金融機関の破産が相次ぎ、失業者とホームレスがあふれた。通貨危機という表現からも分かるように、当時の危機の導火線は企業と銀行が外国から借りた金(外債)を返済するドルがなくなったことだった。結局、国際通貨基金(IMF)などからドルを借りるしかなかった。以後、韓国人は為替レート、外国為替保有額、外債などの指標に非常に敏感に反応するようになった。一種の「通貨危機トラウマ」だ。

 最近、ドルが1ドル=1450ウォンを超えた水準で高どまりを続け、経済主体の不安感が高まっている。一部では「第2の通貨危機」を懸念する声もあがっている。しかし、韓国政府と韓国銀行はもちろん、ほとんどの専門家も現在のウォン安が金融危機につながる可能性はほとんどないと見ている。まず、韓国が返済すべき対外債務よりも、受け取ることができる対外債権の方が多い。第3四半期末基準の対外債権は1兆1199億ドル、対外債務は7381億ドル、純対外債権(対外債権-対外債務)は3818億ドル。1997年末の純対外債権は-638億ドルだった。1997年12月18日、39億ドルまで減少した外国為替保有額は、先月4306億ドルまで増えた。

 対外債権・債務に直接投資と株式投資を加えたより広い概念である対外金融資産は2兆7976億ドル、対外金融負債は1兆7414億ドルで、純対外金融資産は1兆562億ドルになる。韓国の純対外金融資産は2014年第3四半期に初めてプラス(127億ドル)を記録した後、増え続けている。対外金融資産が増加すれば危機時に海外資産を売ってドルを持ち込むことができるため、長期的にはドル高の安全弁となるが、海外投資をするにはドルを買わなければならないため、短期的には外貨の上昇要因となる。特に今年は海外株式投資が大きく増え、10月までで898億ドルに達する(国際収支金融アカウント基準)。

 シンヨン証券リサーチセンター長のキム・ハクギョン氏は「経常収支が安定した黒字基調である点、今年の成長率が5%台に達し、米国(1.8%)よりはるかに高い台湾の台湾ドルも安値傾向であるほど米ドルが強い点、韓国の年金基金と家計の海外投資の拡大は自発的選択である点などを考えると、最近のウォン安は過去の危機局面とは大きく異なる」と語った。最近のウォン安ドル高は物価上昇と輸入業者の収益性悪化につながりうるため、警戒する必要があるが、恐れる必要はないという意味だ。

アン・ソンヒ論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1233238.html韓国語原文入力:2025-12-07 14:26
訳J.S

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