内乱首謀者をほう助した疑いが持たれているハン・ドクス前首相が拘束の岐路に立たされている中、裁判所はハン前首相の拘束令状を発行するだろうとの予測が政界から示されている。
弁護士資格を持つ与党「共に民主党」のパク・チュミン議員は25日のフェイスブックへの投稿で、大統領権限代行を務めたハン前首相の拘束令状が発行されるだろうとの見通しを示した。内乱事件を捜査するチョ・ウンソク特別検察官(特検)チームは前日、内乱首謀者ほう助、偽証、虚偽公文書作成および行使、公用書類損傷、大統領記録物法違反の6つの容疑を適用し、ハン前首相の拘束令状を請求した。
パク議員は、ハン前首相が事後に作成された戒厳宣布文に署名したこと、その後、廃棄を要求したことが「決定的な拘束理由」にあたると主張した。事後戒厳宣布文の署名と廃棄は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が宣布した違憲で違法な非常戒厳の手続き上の瑕疵(かし)を隠蔽し、適法性を確保するために試みられたという疑いが持たれている。
ハン前首相が国会による内乱に対する国政調査の聴聞会と憲法裁判所の弾劾審判で「非常戒厳宣布文を認知していなかった」という趣旨の偽証をおこなったことも、証拠隠滅行為であり拘束理由にあたるとパク議員は補足した。
実際にチョ・ウンソク特検チームは、非常戒厳宣布の当日の大統領室の防犯カメラ(CCTV)映像を分析する過程で、大統領執務室から出てきて大接見室で待機していたハン前首相が背広の内ポケットから「文書」を取り出す様子を確保しており、ハン前首相も19日の特検による事情聴取で「戒厳当日、宣布文を受け取った」と供述を覆している。
パク議員は「ハン・ドクス前代行は必ず拘束されなければならず、また、拘束されるのは避けられない」として、「『戒厳関連文書は見たことがない』と一貫して主張していたが、文書を見ながら議論する様子が出てきて、うそだったことがばれた。証拠隠滅の恐れをなおさら認めざるを得ない」と述べた。
政界からは、物議を醸したハン前首相の大統領選出馬の過程も改めて問題提起されている。共に民主党はこの日、キム・ヒョンジョン院内報道担当名義の論評で、「内乱の共犯者のハン・ドクスは前回の大統領選挙で突如として出馬を宣言し、前例のない候補交替まで試みた。未遂に終わったものの、強引な候補交替の理由は今や明確になりつつある」として、「国と国民のためではなく、ひたすら『内乱犯ハン・ドクス』の罪を免れるために、大韓民国の大統領の座を避難所にしようとしたもの」だと批判した。民主党は「国政を安定させるという責務を放棄し、混乱と不安を生じさせた内乱犯容疑者が大統領候補として立とうとしたとは、その厚かましさと非道さにあきれるばかり」として、「仕えるべき国民を裏切り、国を混乱に陥れたハン・ドクスには、必ずや厳正な法の審判が下されなければならないだろう」と表明した。