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選挙出馬?民主と革新の統合?チョ前野党代表の赦免で複雑になった「場合の数」

登録:2025-08-13 06:31 修正:2025-08-13 07:57
祖国革新党のチョ・グク前代表がハンギョレ新聞社のスタジオでインタビューに応じている=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 李在明(イ・ジェミョン)大統領が下した赦免・復権により、「祖国革新党」のチョ・グク前代表が選挙に出馬できる道が開かれたことで、汎与党陣営内の「計算」が複雑になった。与党「共に民主党」を中心に革新党との統合を求める声があがると共に、チョ前大統領の来年6月の地方選挙出馬説も流れている。

 両党の統合を求める声は、主に民主党であがっている。両党の統合を主張してきたパク・チウォン議員は12日、フェイスブックへの投稿で「統合は両党で議論する事項であり、私は個人的な意見を述べただけ」とする一方、「私は最初からチョ前代表の赦免と、民主党と革新党の統合を主張していた」と綴った。チョ前代表の赦免・復権が両党の統合に向けた布石という見解もある。ある再選議員は「前回の総選挙では、革新党がより迅速で果敢なメッセージを掲げることで民主党との差別化を図ったが、現在はチョン・チョンネ代表が革新党に劣らない(野党の)強硬なメッセージを出している」とし、「内乱終息という大きな壁の前で、両党の鮮明性の差がほとんどなくなったため、年末までに統合するのが望ましい」と主張した。

祖国革新党のソ・ワンジン院内代表が12日、国会で開かれた議員総会で発言している/聯合ニュース

 しかし、革新党は統合に否定的な立場を示している。ソ・ワンジン院内代表は12日の議員総会で、取材陣に「党内で一度も真剣に(両党の統合と関連した)検討や議論をしたことがない」と述べ、統合説を一蹴した。さらに「革新・改革陣営の様々な政党が国民の多様な意見を反映し、役割を分担して協力することが政治的に意味がある」と述べた。革新党内部では、民主党が来年6月の地方選挙を控え革新党を牽制するために意図的に統合を主張しているとみている。革新党の関係者は「(チョ前代表の赦免・復権で)全羅道ですでに地方選挙が始まったも同然だ」とし、「(民主党が)革新党を『統合論議』に閉じ込め、国民を混乱させようとしているのではないかと思う」と語った。

 チョ前代表が来年6月の地方選挙でソウルか釜山(プサン)の市長候補として出馬する可能性があるという見通しと、同じ日に行われる国会議員再・補欠選挙に出馬する可能性があるという見通しもある。特に、地方選挙への出馬については、革新党内部で否定的な声があがっている。チョ前代表の不在で萎縮した革新党を再建することがなにより急がれるにもかかわらず、広域団体長になった場合、次期大統領選候補として活動の幅が狭くなるという理由からだ。革新党のまた別の関係者は「ひとまず党の体力を回復することが必要だが、もし自治体長に当選しても、任期中の4年間はチョ前代表が地域に縛られるのと同じ」だとし、「チョ前代表が大きな政治を展開するチャンスはそのほかにもある」と語った。

コ・ハンソル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1212905.html韓国語原文入力: 2025-08-12 20:00
訳H.J

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