本文に移動

李大統領初の施政方針演説「切迫した経済状況の中、今が補正予算のタイミング」

登録:2025-06-27 06:46 修正:2025-06-27 08:19
李在明大統領が26日午前、ソウル汝矣島の国会で補正予算案関連の施政方針演説後、退場しつつ国民の力の議員らと挨拶している。同党の議員たちは李大統領が本会議場に入場する時には立ち上がったが、演説中は一度も拍手をせず、固い表情で沈黙し続けた=国会写真記者団//ハンギョレ新聞社

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は26日、就任後初の国会施政演説で、「崩れた経済を回復させ、庶民経済を立て直すことは、今我々が解決しなければならない最も緊急な課題だ」と述べ、補正予算案の迅速な処理に向けた国会の協力を呼びかけた。

 李大統領は同日の施政方針演説で、30兆5千億ウォン(約3兆2460億円)規模の補正予算案について説明し、「引継ぎ委員会もなく発足した政府が早急に補正予算案を編成した理由は、韓国経済が直面している状況がそれだけ切迫しているため」とし、「今回の補正予算は、経済危機の干ばつを解消するための呼び水であり、経済回復のための最小限の措置だ」と述べた。

 政府の今回の補正予算案には、全国民1人当たり15万ウォン(約1万6千円)から最大52万ウォン(約5万5千円)まで支援する約13兆ウォン規模の民生回復消費クーポンを支給する予算などが含まれている。李大統領は同日の演説で、韓国経済が直面した対内外的複合的危機状況を一つひとつ取り上げ、「経済危機に政府が手をこまねいて緊縮だけに固執するのは、無責任な傍観であり、政府の存在理由を自ら否定すること」だとしたうえで、「経済が再び活性化するよう政府が乗り出さなければならない」と強調した。さらに「政府の最も大きな責務は国民の暮らしを守ること」だとし「理念とスローガンではなく、経済と暮らしの活力を蘇らせる実践が、まさに新政権が進むべき方向」だと語った。

 李大統領は、「経済はタイミングだという古い格言がある。今がまさにそのタイミングだ」とし、「迅速な補正予算の編成とスピード感のある執行で、韓国経済、特に内需市場に活力を吹き込むことが重要だ。景気回復のゴールデンタイムを逃さないよう、国会の積極的な協力をお願いする」と述べた。特に「政府が補正予算案に盛り込めなかった内容があるならば、国会予算審議過程で躊躇せずに意見を出してほしい」とし、「野党議員の方々も必要な項目があったり、削減に注力するだろうが追加することがあれば,

いつでも意見を出してほしい」と強調した。

李在明大統領が26日、国会本会議場で就任後初の補正予算の施政方針演説後、国民の力のソン・オンソク院内代表と握手をしている=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社

 この日、李大統領の施政方針演説与党「共に民主党」は「崩れた経済を回復し、民生経済を生かすことが最も至急だという李大統領の現実認識に意を共にする」とし、「庶民経済を蘇らせるための補正予算の早急な処理に全力を尽くす」(ムン・クムジュ院内報道担当)と述べた。一方、野党「国民の力」は「補正予算の必要性は認めるが、だからといって『政治用補正予算』、『ポピュリズム補正予算』のような方向と方式が誤った補正予算には同意できない」とし、「本当の暮らしの問題と経済回復のための補正予算の審査に最善を尽くす」(パク・ソンフン院内報道担当)という立場を示した。

シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1204945.html韓国語原文入力:2025-06-26 22:39
訳H.J

関連記事