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「TSMCに米政府補助金50億ドル以上」…サムスン電子は?

登録:2024-03-10 20:20 修正:2024-03-11 14:57
半導体/ロイター・聯合ニュース

 台湾の半導体企業TSMCが米国から50億ドル以上の補助金を受け取る見通しだ。まだ補助金交渉が進行中のサムスン電子は、米国内の投資を拡大するとの意思を明らかにしたという。米政府は今月末に企業別の補助金規模を確定する計画だ。

 10日のブルームバーグ通信の報道によると、米政府はTSMCのアリゾナ州工場建設に50億ドル以上の生産補助金を支給する見通しだ。融資や保証のような形の支援は含まない数字だ。これに先立って米国は半導体支援法(Chips and Science Act)を通じて生産補助金390億ドルなどを企業に支援することにした。このうち280億ドルは先端半導体の持分だが、TSMCをはじめサムスン電子、米国インテル、マイクロンテクノロジーなどがこれを得るために米政府と交渉してきた。

 これは、TSMCがアリゾナ州第2工場の稼動が最長2年遅れると発表してから2カ月後に伝えられたニュースだ。TSMCは今年1月の実績説明会で「(第2工場の稼動はこれまで明らかにした2026年ではなく)2027~2028年を計画している」とし、「私たちが国外で下す決定は、顧客の需要と政府の補助金・支援規模に基づいている」と述べた。補助金の規模によって工場の稼動時点や技術水準などが変わることを遠まわしに示唆したわけだ。TSMCは400億ドルをかけてアリゾナ州に工場2カ所を建ててきた。

 サムスン電子が受ける補助金の規模はまだベールに包まれている。ブルームバーグは交渉の進行状況に詳しい関係者の話として、サムスン電子がテキサス州の工場建設に投入することが確定した170億ドルに加え、米国現地に追加で投資する案を提示したと伝えた。米国内への投資規模を拡大し、より多くの補助金を受けるという趣旨とみられる。

 業界ではサムスン電子を含む主要企業がそれぞれ数十億ドル以上の補助金を受けるものとみている。インテルは最低35億ドルの生産補助金を受ける見通しだ。ただ、具体的な数字は各企業と米政府の間の詰めの交渉内容によって大きく変動する可能性もある。米政府は今月末、主要な半導体企業に対する補助金支援規模を発表する計画だ。

イ・ジェヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1131597.html韓国語原文入力:2024-03-10 19:26
訳J.S

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