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朝ロ、「軍事再同盟」の密着に拍車…プーチン大統領、24年ぶりの訪朝秒読み

登録:2024-01-22 06:38 修正:2024-01-22 07:49
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が昨年12月14日(現地時間)、モスクワで開かれた定例記者会見を兼ねた国民との対話「今年の結果」に出席している/ロイター・聯合ニュース

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が近いうちに北朝鮮を訪問する意向を表明しており、北朝鮮はプーチン大統領を迎える準備ができていると応じた。北朝鮮外務省が21日に明らかにした。プーチン大統領の訪朝が実現すれば、2000年7月19日に平壌(ピョンヤン)で行われた金正日(キム・ジョンイル)総書記との首脳会談以来24年ぶり。プーチン大統領は3月17日の大統領選を控えており、プーチン大統領の訪朝は大統領選後の「適切な時期」に行われるものとみられている。米政府は朝ロ両国の急激な接近について「懸念すべきこと」だという反応を示した。

 北朝鮮外務省は、チェ・ソンヒ外相のロシア公式訪問(15~17日)の結果と関連し、「労働新聞」に掲載した「外務相補佐室公報」(以下「公報」)で、「プーチン大統領同志は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長同志が時期をみて平壌を訪問してほしいと招待したことに対して、改めて深い謝意を表し、近いうちに朝鮮民主主義人民共和国を訪問する意向を表明した」と発表した。「公報」は「最大最上の誠意を尽くして(プーチン大統領を)迎える準備ができている」と強調した。朝ロは今年9月、ロシア極東地域のボストチヌイ宇宙基地で開かれた首脳会談の際、プーチン大統領の訪朝に原則的に合意し、実務協議を進めてきた。

 朝ロ関係に詳しい外交筋は「プーチン大統領は3月に大統領選挙を行った後、あまり間を空けずに訪朝するものと予想される」とし、「プーチン大統領の訪朝が朝鮮半島・北東アジア情勢に少なからぬ影響を及ぼす恐れがある」と語った。

 「公報」はチェ外相の訪ロを機に「双方は朝鮮民主主義人民共和国とロシア連邦の間の親善協力関係が国際平和と安全を守護し、多極化した世界の建設を進めることにおいて強力な戦略的砦となり、牽引役となっていることを共に認めた」と明らかにした。さらに「朝ロ両国関係を戦略的な方向で新たな法律的基礎に位置づけ、全面的に拡大発展させるための実践的問題について意見の一致をみており、満足した合意に至った」としたうえで、両国関係が「不敗の戦友関係、百年大計の戦略的関係として絶えず昇華・発展するだろう」と強調した。

ロシアのプーチン大統領(左)が16日(現地時間)、モスクワのクレムリン宮を訪問した北朝鮮のチェ・ソンヒ外相と握手を交わしている=モスクワ/AP・聯合ニュース

 「新たな法律的基礎」という表現から、朝ロの二国間条約の改正問題が協議された可能性があるものとみられる。両国は1961年に「朝ソ友好協力および相互援助に関する条約」を結んでおり、2000年に旧ソ連の解体と韓ソ国交の樹立などで変化した状況を反映した「朝ロ友好親善および協力条約」(朝ロ新条約)を締結した。当時「有事の際の自動的な軍事介入」の条項が削除されたと知られている。最近の朝ロ密着の流れと「百年大計の戦略的関係」などの表現から、軍事分野を含め協力の水位を高める方向で協議が行われていると推定される。

 朝ロは昨年、ロシア軍事代表団の訪朝(7月25~27日)→金委員長の訪ロと朝ロ首脳会談(9月12~17日)→セルゲイ・ラブロフ外相の訪朝(10月18~19日)→朝ロ経済共同委(11月15日、平壌)→沿海州政府代表団の訪朝(12月11~15日)、今年のチェ外相の訪ロなど、高官級相互訪問を通じて密着に拍車をかけている。1990年9月30日の韓ソ国交正常化以来順調でなかった朝ロ両国が、関係正常化を越え「再同盟化」の道に進んでいるものとみられる。

 一方、米ホワイトハウス国家安保会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は19日(現地時間)の記者会見で、金正恩委員長の最近の強硬基調について、「核能力を含め、軍事力の持続的増強を追求する体制に責任を持つ人の発言は深刻に受け止めなければならない」とし、「朝ロ両国の密着は明らかに懸念すべきことだ」と述べた。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1125249.html韓国語原文入力:2024-01-220 2:31
訳H.J

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