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韓国東海岸の津波は落ち着いたが…「さらに大きな地震が来る前に対策の点検を」

登録:2024-01-02 23:23 修正:2024-01-03 09:44
1日午後に日本の富山県の北の海域で発生した強い地震により東海岸に津波が押し寄せ、海面上昇の危険性が高まったことを受け、江原道束草地域の海岸に接近統制線が設置された=束草/聯合ニュース

 2024年元日に日本で強い地震が発生し、韓国の東海岸に最高85センチの津波が押し寄せた。1993年以来31年ぶりに韓国の海岸に津波が押し寄せ緊張が高まったが、幸い2日には津波の高さは落ち着き、安定しつつある。しかし、今回の地震は東海(トンヘ)側で起きた地震としては前例のない規模であるうえ、このところ同地域では地震が頻発しているため、余震の可能性も考慮した長期的な津波対策を講じるべきだとの声があがっている。

 気象庁は2日午後に発表した報道資料で、「日本の地震による東海岸の津波の高さは次第に低下し、概ね10センチ未満と観測されている」と述べた。前日午後4時10分ごろに石川県の能登半島で発生したマグニチュード7.6の大地震の余波で、江原道東海市墨湖(トンヘシ・ムッコ)で「津波注意報」の発令基準を超える最高85センチの津波が観測されたが、状況は次第に安定しつつあるということだ。ただし気象庁は「日本では余震が続いているため、追加発表される地震情報に留意」するよう呼びかけている。

 専門家たちは、今回の地震がさらに大きな地震(本震)を予告する「前震」である可能性もあるとし、今後3~4日は推移を見守るべきだと指摘する。釜山大学地質環境科学科のソン・ムン教授は、2016年4月14日に熊本県熊本市でマグニチュード6.5の地震が発生し、2日後にマグニチュード7.3の本震が発生したことを例にあげ、「先に起きた地震が不幸にも前震だったとしたら、さらに大きな地震が来る可能性もある」と述べた。

 能登半島北部ではこの3年間で506回の地震が発生するなど、地震活動が非常に活発。専門家は、韓国に大きな被害がなかった今回の津波を契機として、より徹底した津波対策を講じるべきだと助言する。

 釜山大学地質環境科学科のキム・グァンヒ教授は、「朝鮮時代の記録を見ると、(韓国の近海で)マグニチュード6以上の地震が発生し、東海岸が津波に襲われたという記録が残っている」とし、「そのようなことが起きた時に住民が十分に避難できるよう対応する準備ができているかどうかを点検する必要がある」と述べた。

キ・ミンド、シン・ソユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1122677.html韓国語原文入力:2024-01-02 16:33
訳D.K

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