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「2~3日間一食も食べられない」… ガザ地区で百万人が飢えている

登録:2023-12-16 06:37 修正:2023-12-16 07:10
14日(現地時間)、パレスチナ・ガザ地区南部のラファで、子どもたちが救援食をもらうため並んでいる/ロイター・聯合ニュース

 「飢えとの戦いだ」(50代ガザ住民のロイター通信とのインタビュー)。「2~3日間、一食も食べられない人が増えている」(国連パレスチナ難民救済事業機関のフィリップ・ラザリーニ事務局長)

 イスラエルとハマス戦争が続き、パレスチナのガザ地区住民の食糧難が深刻な状態に突き進んでいる。住民たちは飢えと闘っている。

 14日(現地時間)、英国のロイター通信の報道によると、国連世界食糧計画(WFP)は、ガザ地区南部地域にイスラエルの攻撃が拡大し救援物資の普及が十分に行われていないため、ガザ地区の人口230万人のうち半数が飢えているものとみている。

 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長は、スイスのジュネーブの世界難民フォーラムで、記者団に「ガザ地区の人々が救援トラックを止めて食べ物を取って食べている。彼らがどれほど絶望的で飢えているかを示している」と述べた。また「ここ数週間で飢えの問題が大きくなっている」とし、「2~3日間、一食も食べられなかったという人がますます増えている」と付け加えた。

14日(現地時間)、パレスチナ・ガザ地区南部のラファで、子どもたちが救援食をもらうために並んでいる/ロイター・聯合ニュース

 イスラエルがパレスチナの武装勢力ハマス殲滅のため、ガザ地区北部から南部に戦線を拡大したことで、不足している救援物資さえまともに行き届かず、食料品価格が高騰して起きたことだ。国連人道問題調整事務局(OCHA)は14日「ガザ地区南部ラファ地域に救援物資が十分行き届いていない。ガザ地区以外の地域はイスラエルの攻撃と主要道路の移動制限などで救援物資の供給がかなり中断された」と明らかにした。

 ロイター通信は「救援トラックが到着しておらず、ガザ地区の人々がパンを求め物乞いをし、豆1缶を50倍の価格で買っている」と現地の状況を伝えた。ガザ地区で南に避難してきたアブデル・アジズ・ムハンマドさん(55)はロイター通信に、「救援物資など聞いたことも見たこともない」とし、「家に食べ物とミネラルウォーターがいっぱい入った冷蔵庫が2台あったが、戦争が起きてから2カ月で、今やパン一斤をもらうために物乞いしている」と語った。

13日(現地時間)、パレスチナ・ガザ地区南部のラファの住民たちが救援食をもらうために並んでいる/AP・聯合ニュース

 ロイター通信はガザ地区北部のあるジャーナリストが「砂糖や豆1缶の価格が50倍も上昇した。小麦粉はなかなか手に入らず、値段が戦前より50~100倍上がった。誰かが家族に食べさせるためにロバを屠殺するのも見た」というソーシャルメディアへの書き込みを引用した。

 すべての救援トラックはラファ検問所を通じてガザ地区に進入するが、まずイスラエルの検査を通過しなければならない。国連関係者らはロイター通信に対し、ケレム・シャローム検問所などを通じて、さらに多くの救援物資をガザ地区に届けなければならないと述べた。

14日(現地時間)、パレスチナ・ガザ地区南部のラファで、子どもたちが救援食をもらうために並んでいる/ロイター・聯合ニュース
イ・スンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1120597.html韓国語原文入力:2023-12-15 22:15
訳H.J

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