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朝鮮半島を縦断する未曾有の台風…11日午前まで影響

登録:2023-08-10 23:19 修正:2023-08-11 07:07
10日、台風6号「カーヌン」の影響で河川堤防が流失し、大邱市軍威郡孝令面並水里が浸水。消防の救助隊が逃げ遅れた人がいないか確認している/聯合ニュース

 朝鮮半島南端から内陸を縦に貫通する未曾有の台風となった「カーヌン」は11日午前、北朝鮮の平壌(ピョンヤン)付近の陸上で寿命を全うするものとみられる。

 気象庁の10日午前9時20分の発表によると、慶尚南道巨済市(コジェシ)に上陸した台風6号「カーヌン」は慶尚道西部と忠清北道、京畿道東部を通過して北朝鮮に移動すると予想される。台風6号は11日午前3時にソウルの北北西約80キロ付近の陸上を通過して北朝鮮に渡り、午後9時ごろに平壌の南約30キロ付近の陸上で低圧部になるとみられる。

 台風6号は過去に韓国に影響を与えた台風とは異なり、「ゆっくりと北西に進む」という特徴を示した。台風の移動速度が遅いと留まる時間が長くなり、風雨がさらに激しくなって被害が大きくなる恐れがあるため、台風6号が朝鮮半島全体をゆっくり貫通し大きな被害を発生するという懸念が高かった。

 しかし、台風6号は同日夜、首都圏を通り過ぎて急速に力を失った。台風6号はこの日午前、「強い」以下の強さで上陸したが、内陸を通って次第に勢力が弱まり、午後10時頃に等級が分類されない「一般」の台風に変わった。 消滅時点と位置も繰り上げられた。 内陸を通過しながら暖かい海水の力を受けず、韓国の地形が複雑で摩擦を多く受けたという点などが台風6号の勢いを弱めた原因に挙げられる。

台風6号が南海岸に上陸した10日午前、釜山水営区のあるマンションの窓にX字型にテープが貼られている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社
台風6号が10日夜9時ごろにソウル付近を通過すると予報されている中、ジャンボリー閉会式と「K-POPスーパーライブ」が行われる予定のソウルワールドカップ競技場で同日午前、大型スクリーン設置などの舞台設置作業が行われている=カン・チャングァン先任記者//ハンギョレ新聞社

 気象庁の予報によると、台風6号は11日に北朝鮮へと抜けるものの、同日午前までは中部地方を中心に台風の影響が続く。このため、首都圏と江原道を中心に非常に強く雨が降り、海岸中心に非常に強い風と高波などが起きるものとみられる。

 11日は全国で概ね曇り、忠清北道と全羅北道(午前0時~午前6時)をはじめソウル、京畿道、江原道(午後12~6時)、仁川(午後6~9時)などで雨が続く見通しだ。11日までの2日間の予想降水量は、江原道嶺東中北部で最大150ミリ▽江原北部東海岸で最大250ミリ▽ソウルなど首都圏で最大120ミリ。 11日午後7時からソウルワールドカップ競技場で行われる「セマングム世界スカウトジャンボリーK-POPコンサート」の時間帯は小雨に見舞われる見通し。

シン・ソユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1103858.html韓国語原文入力:2023-08-10 17:17
訳D.K

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