イ・ジョンソプ国防部長官は29日、日本の海上自衛隊創設70周年観艦式への参加について「憂慮する部分を考慮し、国際観艦式の概念や慣例などを総合的に考慮して決める」と述べた。イ・ジョンソプ長官はこの日、国会国防委員会の全体会議で「『政府は積極的に観艦式参加を考慮している』とする一部メディアの報道内容の『積極』は正しくない」としつつ、このように述べた。
海上自衛隊は11月の創設70周年観艦式に韓国海軍を招待したが、海上自衛隊の旗は日本軍国主義の象徴である旭日旗と模様が同じであるため、物議を醸している。海の軍事パレードといえる観艦式の際には、主催国の軍の統帥権者が観閲する艦艇である座乗艦に乗って各国の艦艇を観閲する。この時、各国の艦艇は座乗艦に対艦敬礼を行うことになる。対艦敬礼は、海上で軍艦同士が出会った際に、指揮官の階級がより高い軍艦に対して行うもので、世界の海軍に共有されている海上儀礼だ。日本の観艦式に韓国海軍の艦艇が参加すれば、旭日旗を掲揚した自衛隊の座乗艦に敬礼することになる。海軍は、2018年の韓国の観艦式を前に、日本に対し参加する海上自衛隊艦艇に旭日旗を掲げさせないよう求めたが、日本は拒否し、参加していない。
イ長官は「2018年に日本が韓国海軍の観艦式に参加しなかったのは旭日旗問題のためだというのはその通りだが、その前には日本の艦艇に海上自衛隊旗が掲揚され、相互に2回ずつ観艦式に参加している」と説明した。
この日、共に民主党のソル・フン、キム・ヨンベ両議員は、観艦式参加に反対を表明した。キム・ヨンベ議員は、国防部は日本の観艦式に参加するために「日本の航空機への対応指針」の廃棄を検討しているのではないかとただした。日本の航空機への対応指針には、日本の軍用機が警告通信を無視して低空近接飛行を行った際にはレーダーを「照射」せよとの内容が含まれている。同指針についてイ長官は「韓日関係とともに検討すべき部分」だとし「観艦式への参加検討と日本の航空機への対応指針は別個の問題であり、連係するつもりはない」と語った。
ソル・フン議員は、「2018年の韓国海軍の観艦式で旭日旗を降ろすよう求めたら日本は艦艇が参加しなかった。今回、韓国が日本の観艦式に参加すれば国民は何と言うだろうか。人は行って軍艦は行かないという形で賢く避けるのが良い」と述べた。これに対してイ長官は「おっしゃった部分も重要な考慮要素なので、共に慎重に考慮する」と答えた。