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[Q&A]オミクロン用ワクチンが出るのを待って4回目接種受けるべき?

登録:2022-08-09 02:09 修正:2022-08-09 09:28
ファイザー-ビオンテックのコロナワクチン/ロイター・聯合ニュース

 新型コロナウイルスへの感染が一日に10万人前後確認され、流行が続いている中、今年秋ごろには韓国に導入されると予想される「改良ワクチン」に関心が集まっている。現在50歳以上、基礎疾患のある人の4回目の接種に使われている従来のワクチンは、オミクロン株(BA.1)の感染予防効果が低いためだ。ファイザーとモデルナ、疾病管理庁、専門家(国際ワクチン研究所のソン・マンギ事務次長)の話を総合し、改良ワクチンが接種できるのはいつからか▽オミクロン株に効果はあるのか、などをまとめた。

-改良ワクチンとはどのようなものか。

 改良ワクチンとは、ウイルスの変異に合わせて対応できるように改善されたワクチンをいう。最近のBA.5などは既存のワクチンで作られる免疫の回避能力が優れているため、必要性が高まっている。既存のワクチンの接種完了者のBA.5中和抗体(ウイルスを無力化して感染を予防する抗体)生成率は初期の「21分の1」程度だとする研究もある。

-開発中の改良ワクチンはどのようなものか。

 モデルナとファイザー(ビオンテックとの共同開発)の改良ワクチンの開発が最もはやい。オミクロン型(BA.1)をターゲットにしたワクチンが、臨床を経て秋ごろには発売される予定だ。ファイザーは、オミクロンだけをターゲットにした1価ワクチンも臨床中だ。両社はBA.4とBA.5をターゲットにしたワクチンも開発し、年内に発売する計画だ。

-韓国への導入状況はどうなっているか。

 現在、ファイザーとモデルナがオミクロン株(BA.1)用に作った改良ワクチンが、食品医薬品安全処の審査を受けている。食薬処は先月29日に、モデルナの改良ワクチンの品目許可審査を進めていると発表している。ファイザーも、改良ワクチンの臨床資料に対する事前検討を5日に食薬処に申請している。両社とも米国食品医薬品局(FDA)の審査結果を受け、韓国でもBA.4、BA.5用のワクチンの導入を進めるとの立場だ。疾病庁は、年内に導入されるファイザーとモデルナのmRNAワクチンの量は約6000万回分で、改良ワクチンが開発された場合はその量を改良ワクチンで受け取れるよう契約したと説明している。

-接種はいつから始まるのか。

 BA.1用の改良ワクチンは8~9月に米国で発売されるとみられる。許可までにかかる期間や生産などを考慮すると、韓国での接種は早ければ9~10月ごろに可能になる見通しだ。BA.4、BA.5用のワクチンは10月以降に導入が可能になる見通しだ。防疫当局は、今月末に改良ワクチンの接種計画を発表するとの立場だ。

-韓国ではBA.5が優勢だが、改良ワクチンの効果は。

 米国のFDA、食薬処などは、BA.1用の改良ワクチンがBA.5に対して効果があるかは検証していない。ただしモデルナとファイザーの両社は、臨床研究の結果によるとBA.5に対しても効果があると主張している。モデルナは、自社のBA.1用の改良ワクチンをブースターショットで使用したところ、1カ月後にはBA.5を予防する中和反応が接種前の6.3倍に高まったと発表している。従来のワクチンの中和反応は3.5倍の上昇に過ぎなかった。ファイザーは、改良ワクチンは既存のワクチンに比べてBA.1に対する中和抗体反応が13.5~19.6倍高いと主張している。

-改良ワクチンが出るのを待ってから4回目の接種を受けた方が良いのか。

 改良ワクチンのBA.5予防効果がどれほど優れているかについては資料が足りない。改良ワクチンが出るまでにはあと2~3カ月かかる。疾病管理庁と専門家は、50歳以上、基礎疾患のある人などの接種対象は4回目の接種を早めに受けるのが合理的だと説明している。

-未接種者は改良ワクチンが打てるのか。

 未接種者は、秋に導入される改良ワクチンによる基礎接種(1回目と2回目)はできない。改良ワクチンは「ブースターショット用」として許可を受ける見通しだからだ。2回目の接種を済ませた成人は、ブースターショットで秋に導入される改良ワクチンが接種できる。

パク・チュニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1053934.html韓国語原文入力:2022-08-08 17:29
訳D.K

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