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「反日教育政治偏向」主張の3年前の韓国高校生、区議会議員に当選

登録:2022-06-03 05:53 修正:2022-06-15 10:23
2019年10月23日、ソウル冠岳区の仁憲高校前で「仁憲高等学校学生守護連合」所属の生徒らが「教師が思想注入と政治偏向教育をした」と主張する記者会見を開き告発している。右上の写真がチェ・インホ氏=ハンギョレ資料写真・中央選挙管理委員会提供//ハンギョレ新聞社

 2019年、高校生だった頃に日本の輸出規制を批判する教師の授業を「政治偏向」だと主張した青年が、区議会議員に当選した。与党「国民の力」の報道担当選抜討論大会にも参加した彼は、盗撮の監視・点検に使われる地方自治体の予算を虚偽と規定し、「全額削減する」という公約も出した。

 ソウル冠岳区(クァナクグ)の区議会選挙に出馬した国民の力のチェ・インホ候補は、28.59%を得票し当選した。チェ氏はこの日、フェイスブックに投稿し、「満20歳の最年少で冠岳区議会議員に当選した」とし、「自由民主、性平和の冠岳を作る」と書いた。

 チェ氏は2019年10月、ソウル冠岳区にある仁憲高校で、教師が思想注入と政治偏向教育を行ったと主張し、注目を集めた。チェ氏は当時、「仁憲高等学校学生守護連合」の結成を主導し、報道担当の資格で記者会見を開き、「一部の教師が、1週間前から生徒たちに、反日の文言が記された宣言文を書くよう指示した。マラソン行事の際には、『日本の経済侵略に反対する。自民党安倍は滅びる』などのスローガンを叫ばせた」と述べ、「政治的宣言文を体に着けていなかった人は、ゴールに入れないようにした」と主張した。ソウル市教育庁は当時、仁憲高校の全生徒を対象にアンケート調査などを行った後、「一部の生徒の見解であり、教師の一部に不適切な発言はあったが、特定の政治(思想)の注入や強制、政治偏向教育活動とはみなせない」と判断した。チェ氏は「フェミニズムは独裁」と規定する「仁憲高性平和自律サークル『ワリ―』(WALIH)」会長と「韓国性平和連帯」首都圏支部長を務めたりもした。

 チェ氏は昨年、国民の力の討論大会「私は国民の力の報道担当だ」に参加し16強に入り、国民の力と縁を結んだ。続いて、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の大統領選挙運動陣営で、青年本部の両性平等特別委員会の首席副委員長と、国民の力の冠岳甲大学生委員長などを務めた後、今回の選挙でソウル冠岳区の殷川洞(ウンチョンドン)、新林洞(シンリムドン)、ポラメ洞を選挙区とする冠岳区議員選挙の「カ選挙区」に区議会議員候補として出馬した。

 チェ氏は選挙公報で、「仁憲高校の全教組の教師たちが生徒に行った政治偏向教育のなかで最も深刻なのは、まさにフェミニズム教育だった」とし、「男性は潜在的加害者、女性は男性による被害者というフェミニズム思想をもとに、生徒に間違った性価値観を教育していた」と主張した。チェ氏はまた、「冠岳区議会の虚偽予算は全額削減されなければならない」としたうえで、「政治偏向公教育を追跡監査する」という公約も出した。これに先立ちチェ氏は、3月28日付のフェイスブックに、「冠岳区で盗撮の監視と点検に使われる虚偽予算は全額削減」と投稿したりもした。

イ・ジェフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1045517.html韓国語原文入力:2022-06-02 18:26
訳M.S

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